【2024年最新】SEOとは?SEO対策の初心者からプロまで知っておくべき10の戦略
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要約:
- SEO対策とは、上位表示化を目的とした”検索エンジン最適化”の略称。
- ユーザーの検索意図を把握して、訪問者を適切な回答へ導くことが重要。
- SEO対策に必要な10個の指標と具体的なやり方や手順を本ページにて解説。
サイトを検索上位に表示させる方法と基本となるポイント
- 「Googleの検索結果で上位表示をさせたい」
- 「特定のキーワードで露出を高めたい」
- 「沢山の訪問者に自分のサイトを見てもらいたい」
ホームページのアクセス数を増やすには、SEO対策は欠かすことができません。
SEOという言葉は聞いたことはあるが、「いったい何をすればいいのかわからない」と悩まれている初心者の方も多いでしょう。
SEOに関する基本的な概念からわかりやすく、「今以上に成果を出したい」と考えられている中級者以上の方にも、具体的な施策内容を細かく解説していきます。
SEOとは?初心者向けにわかりやすく解説
SEOとは、英語でSearch Engine Optimization ( サーチエンジン オプティマイゼーション ) と言います。
SEOはその略称で、検索エンジンで上位に表示されるように、Webサイトやコンテンツを調整する手法です。具体的には、検索ユーザーが求める価値あるコンテンツを提供し、検索エンジンにページ内容を正確に理解・評価されるよう技術的およびコンテンツ面でWebページを最適化します。
日本語では「検索エンジン最適化」と呼ばれており、読み方は「エスイーオー」です。
SEOの目的は、検索結果の上位や、検索結果の目立つ場所に表示させることです。これにより、サイトへの集客効率アップや認知度の向上、商品やサービスのブランディング力を高める機会を創出することができます。
集客のために自社コンテンツの品質改善を行って、検索上位に表示されるよう対策を行うことで、検索結果からの流入や売上、リード獲得などを大きく増やすことが可能です。
「SEO対策」とも呼ばれることがありますが、直訳すると”検索エンジン最適化対策”となってしまうこともあり、厳密にいうと日本語としては「おかしいのでは?」といった意見も存在します。
しかしながら、大抵は「SEO」でも「SEO対策」でも通用するので、細かいことをあまり気にする必要はありません。
さて、このSEOは”サイトやページをGoogleなどのロボット型検索エンジンに理解してもらいやすいように最適化する”といった意味を持ちます。
あなたが所有しているホームページや、日々記事を投稿している個人ブログも、当然SEO対策を施すことが可能です。
SEOを意識していないホームページやブログは、”タイトル、見出し、コンテンツ”といった内容が自己中心的で、サイト運営者側の”都合のいい表現”や”主観で構成されている”傾向があります。
Googleは、検索ユーザーが問題の解決をするための、検索ニーズ(検索意図)が適切に汲み取れたページを高評価するため、上位表示化させたいページは、訪問者やGoogleにとって”理解がしやすく、疑問や悩みを解決することができるサイト”を目指す必要があります。
このように、検索エンジンや訪問者がサイト内に存在するコンテンツをストレスなく、適切な情報を素早く閲覧できるようにする施策を総称してSEOと呼びます。
WEBサイトの運営者としては、自然で良質な検索流入を増やすために、SEOに関する理解を深めることは避けては通れないと言えるでしょう。
SEOは、予約や注文といった“サイトの持つ最終的な目標”(コンバージョン)に対して、検索エンジンから適切な訪問者を導くための1つの手段です。
現在では、どのような業種においても、インターネットを活用した集客は、珍しい手段ではなくなってきており、ネットビジネスを展開する上で必ず知っておくべき事柄です。
一般的にSEO対策とは、Googleの検索エンジンに向けて対策を施すことであるとお話しましたが、その他にも国内では有名な検索エンジンの1つにYahoo!があります。
しかしながら、現在はGoogleの検索評価アルゴリズムを採用しているため、GoogleをターゲットとしたSEO対策が行えれば、国内においては”主要な検索エンジンにほぼ対応できている”と考えてよいでしょう。
1つだけ注意する点として、Yahoo!の検索結果は、稀に自社コンテンツやパートナー情報といった独自の枠が差し込まれることがあります。
このような場合は、Googleの検索結果と多少の差異が発生することもあるので、まったく同じ検索結果になるわけではありません。
さて、それでは自サイトを検索上位に表示させ、訪問者数を増やす対策をどのように進めればよいのでしょうか。
SEOのベストプラティクスはGoogleから公開されておらず、多種多様な指標が存在するため、正解というものはありませんが、私なりのSEOの考え方について、下記では“2大要因”と、それに紐づく”10個のSEO施策”に分けて、初心者にもわかりやすく項目別に解説していきます。
【内部要因】
- 検索ニーズの解決
- サイトの更新頻度
- ページエクスペリエンス(コアウェブバイタル、モバイルフレンドリー)
- 構造化データの活用(Structured data、ディレクトリ設計)
- トピッククラスターと内部構造
- 次世代フォーマットの活用とマルチメディアの最適化
【外部要因】
SEOの10指標:その具体的なやり方と手順
まず最初に、どのようなSEO対策を行うにしても、検索ユーザーが満足できるコンテンツを提供できなければ上位表示は望めないといったことを覚えておきましょう。
満足度の高いコンテンツとは、以下のようなものです。
- 質の高いサイトを作る
- ユーザーに有益な情報を提供する
- 検索エンジンにも評価されやすい構造にする
これらは、具体的に何を意味するのかをご紹介していきます。
検索ニーズの解決
ユーザーが検索を行う際に”入力されるキーワードのタイプ”は、大まかに「知りたい」「解決したい」「買いたい」「行きたい」の4つの行動に分類することができます。
「知りたい」= 次のワールドカップは何年に開催するのか?
「解決したい」=頭痛を治すにはどうしたらいい?
「買いたい」=最新のゲーム機を買いたい!
「行きたい」=ハワイ旅行に行きたい!
このように検索ユーザーが反射的に起こす検索行動を”マイクロモーメント“と呼んでいます。
このような検索衝動を解決するためには、まず最初にユーザーが持つ”そもそものニーズ”を把握する必要がありますが、これらは”関連キーワード“を探ることによって見つけることが可能です。
関連キーワードの中でも、検索意図が強く反映された代表的な種類の1つに”再検索キーワード“があります。
再検索キーワードとは、ユーザーがGoogle検索を行った際に、検索結果の一番下に出現する”関連キーワード”のことです。
スマートフォンでは、以前から”関連キーワード”と表示されていまましたが、パソコンにおいては、以前”その他のキーワード”と表示されていた時期もありました。
他にも、検索結果に表示された特定ページへ流入したユーザーが、そのサイトでは問題が解決できず、検索エンジンにブラウザバックした際に表示される”他の人はこちらも検索 “(People also search for)という機能もあります。
これらの関連キーワードはいずれも、特定のキーワードで検索した際、問題解決に至らなかったユーザーが次に入力する”再検索キーワード“に分類されます。
Googleの目的は、ユーザーが抱えている問題を素早く、かつ正確に解消できる情報を提供することなので、再検索キーワードを軸としたコンテンツを作成することができれば、入力されたクエリに対する潜在的な検索意図をカバーできることになり、SEOで非常に有利になります。
また、“共起語“の分析も検索ニーズを満たすコンテンツ作りに有用です。
共起語とは、一般的に特定のキーワードと同時にコンテンツ内に頻出する単語のことです。
特に上位表示を狙っているキーワードで検索した際に、1~10位といった上位に表示されているライバルサイトが用いている単語、つまり共起語をみることをおすすめします。
ライバルとなるページが、どのような単語を使用して高ランクを維持しているかを調べることができれば、自サイトのコンテンツを作る際に参考となるはずです。
特定の物事に対して、”主観による独りよがりなコンテンツが掲載されていないか?“、または”他サイトと大きく異なった情報が掲載されていないか?“といった原稿のチェックをすることが可能です。
Googleは、正しい回答であるかを判断するために、世界中に散在するウェブページからコンセンサス(意見の一致)を取っていると言われています。
専門性を意識しすぎて、他サイトとあまりにも異なった情報を掲載してしまうと、クエリに対しての正確性を損なう可能性が高いため、あまり好ましくありません。
SEOに限らず、ページのCVRにも影響してくる可能性が高いので、優秀なサイトの文章構成や単語は、ある程度の割合で取り込むことを心がけましょう。
更に代表的な関連キーワードの1つとして、”サジェストキーワード“があげられます。
サジェストキーワードとは、Googleで特定のキーワードを入力した際に、同時によく入力されるキーワードのことです。
サジェストキーワードを調べることで、ユーザーがその検索キーワードを用いて、具体的に何を検索したいのかを簡単に把握することができます。
サジェストキーワードは、顕在ニーズである傾向が強く、他の関連キーワードと比較して検索ボリュームが多いのが特徴です。
また抽象的なキーワードも多いので、SEO対策を意識したコンテンツを作成したい場合は、再検索キーワードも同時に活用していくことをおすすめします。
上記で紹介した”関連キーワードに関する回答を用意する“ことが、ユーザー視点に立ったコンテンツ作成方法とご理解いただけたかと思います。
Google Search Consoleの流入キーワードを眺めるだけではなく、今サイトに足りないニーズキーワードをしっかりとカバーしていく必要があります。
※もちろんGoogle Search Consoleから得られるキーワードデータも有用です。
検索ユーザーが満足できないコンテンツでは、検索結果に戻ってしまう(ブラウザバックする)傾向があるので、Googleはそれらの行動分析データをもとに、ページのクオリティを判断していると考えられます。
ユーザーには、該当サイトやページ内を閲覧し、抱えていた問題が解決したことで”ブラウザを閉じるボタン“を押してもらえる事が理想的です。
まずはGoogleが見ている指標やアルゴリズムの基本を理解できていないと、SEOに効果的なコンテンツを作ることが出来ません。
サイトの更新頻度
“更新頻度”や”リライト”の多さが、「順位に直接好影響を与えることはない」と言われていますが、ユーザーに最新情報を提供することは、SEO上評価がマイナスとなる理由が見つかりません。
検索エンジンの順位評価アルゴリズムには、”QDFアルゴリズム”(フレッシュネスアルゴリズム)といったものが含まれていることをGoogle自身が公表しています。
QDFとは、”Query Deserves Freshness“の頭文字をとったもので、直訳すると「クエリーは新鮮であるべき」といった意味になります。
つまり、リアルタイムで注目されている話題について、他のサイトよりも新しい情報を提供しているサイトを上位表示化しやすくなるといったアルゴリズムで、時期や流行によって最新の情報を提供するサイトはSEOで優遇される傾向にあると言われています。
このフレッシュネスアルゴリズムは、数あるアルゴリズムでも特異な性質を持ち、すべての検索クエリに適用されるわけではありません。
Googleは、検索回数や市場での話題性、SNSやニュースサイト上の言及数などから、現在最も注目されていると判断した話題に、このQDFアルゴリズムを適用しています。
時間の経過とともに変化しないコンテンツ、事実が変わらないコンテンツは「QDFアルゴリズムの対象にならない」と言われていますが、前項で取り上げた”関連キーワード”といった検索ニーズなども日々変化し続けていることから、ほとんどの検索クエリが対象となり得えると私は考えています。
以上のことを鑑みると、少なからずどのような検索においても”鮮度の高い最新の情報”が発信されているサイトをGoogleが評価しないとは考えづらいのではないでしょうか。
所有しているコンテンツが、古い内容ではないか、季節や時代とともに求められている情報が変化していないかを関連キーワードなどから定期的に調査して、コンテンツの鮮度を保つ必要がSEOにはあると言えるでしょう。
ページエクスペリエンス(コアウェブバイタル、モバイルフレンドリー)
ページエクスペリエンスとは、ユーザーがモバイルやパソコンを使ってページを閲覧する際の操作性や見やすさといった”心地よさ”をどれほどストレスなく提供できているかを表した指標です。
ユーザーエクスペリエンス(ユーザー体験)が高いとは、すなわち訪問者が快適にサイトを閲覧できている状態にあることで、このユーザーエクスペリエンスとページエクスペリエンスは切っても切り離せない関係を持っています。
コンテンツのクオリティ以上には、この2つの指標がSEOで評価される事はありませんが、検索結果上に質が同等のサイトが多数存在する場合は、ユーザーエクスペリエンスが高いページをランキングで優遇する可能性があるとGoogleに記載されています。
ユーザーエクスペリエンスの中でも、特にコアウェブバイタル(Core Web Vitals)が”重要な指標になる”とされており、更にこのコアウェブバイタルのベースとなっている指標が、ウェブバイタル(Web Vitals)です。
このウェブバイタルは、優れたユーザー体験を提供するために必要と思われる様々なシグナルを数値化してまとめたものです。
ウェブバイタルを構成する指標の次々と発表され、その数が多くなってきたため、ウェブバイタルの中で最も重要(コア)な指標を抜粋したものが、Googleによりコアウェブバイタルとしてリリースされました。
Googleが提供しているPageSpeed Insightsから、指定したページごとにコアウェブバイタルをチェックすることが可能です。
コアウェブバイタルは、LCP、FID、CLSの3つで構成されたUXの中核と捉えた”ページ表示速度”に関連する指標です。
コアウェブバイタルを構成する3つの指標を解説します。
- LCPとは、ユーザーがURLリクエストを要求してから、ブラウザ上にレンダリングされるまでの時間です。
- FIDとは、ユーザーがページ上でクリックやタップ、キー操作といったアクションに対して、ブラウザが応答できるようになるまでの時間です。なお、スクロールは含まれません。
- CLSとは、ユーザーがページを読み込んでから表示完了に至るまでに起こったレイアウトギャップ(ページを構成する要素のズレ)の度合いを表します。
これら指標の評価が優秀であれば、Googleから「UXの高いページである」といった認識を行われることになり、SEOで有利になります。
また、同時にモバイルフレンドリーに関しても意識しておく必要があります。
モバイルフレンドリーとは、サイトがモバイル端末を用いた閲覧に最適化されているかを判断する指標で、スマートフォンを使ってインターネットを利用するユーザーが急増した背景から生まれました。
昨今では、デスクトップパソコンやノートパソコンといったPC端末による閲覧よりも、モバイル端末を利用するユーザーの方が多くなってきたため、ユーザーファーストの観点から、GoogleはSEOの評価基準アルゴリズムにモバイルフレンドリーを標準で追加することにしました。
また、Googleはモバイルファーストインデックス(MFI)という、モバイル版に最適化されたサイトを優先的にクロールしてインデックスする仕組みを正式に導入していることから、Googleがモバイルによる閲覧に適したサイトを評価しているかがわかります。
構造化データの活用(Structured data、ディレクトリ設計)
構造化マークアップとは、GoogleのクローラーであるGoogleBotに対して、HTMLで書かれたページに掲載されている情報が、なにを表すかを適切に理解してもらうために用いる記述方法です。
人間が見ると分かりづらいコードですが、ロボットであるGoogleBotにとって、この構造化マークアップデータは非常に理解のしやすい表現方法になります。
構造化マークアップとは、その名の通り構造化データを利用したマークアップ方法です。
人間向けに掲載されている文章、画像、動画などが、”何を意味するか”をクローラーにわかりやすいマークアップ言語を用いて表現することで、クローラービリティの精度が飛躍的に向上するため、SEO対策には欠かせない施策といえるでしょう。
この構造化データの形式は、“Microdata”と”JSON-LD”の2つに大きく分類することができます。
1つ目の”Microdata”とは、schema.orgによって一番最初に仕様が統一されたマークアップ方式で、HTML5から追加されました。
HTMLタグで表記が可能で、比較的簡単に実装できるといったことから、現在では多くのサイトで幅広く利用されています。
Microdataを用いた構造化マークアップの例は以下のようなソースコードになります。
<ol itemScope itemType="https://schema.org/BreadcrumbList">
<li itemProp="itemListElement" itemScope itemType="https://schema.org/ListItem">
<a itemProp="item" href="https://example.com/books">
<span itemProp="name">Books</span>
</a>
<meta itemProp="position" content="1" />
</li>
<li itemProp="itemListElement" itemScope itemType="https://schema.org/ListItem">
<a itemProp="item" href="https://example.com/books/sciencefiction">
<span itemProp="name">Science Fiction</span>
</a>
<meta itemProp="position" content="2" />
</li>
<li itemProp="itemListElement" itemScope itemType="https://schema.org/ListItem">
<a itemProp="item" href="https://example.com/books/sciencefiction/awardwinners">
<span itemProp="name">Award Winners</span>
</a>
<meta itemProp="position" content="3" />
</li>
</ol>
引用元:Google 検索セントラル
2つ目の”JSON-LD”とは、JavaScriptを使ったメタデータです。
HTML内のどこにでも記述することが出来ますが、一般的には<head></head>内に書くことを推奨されている構造化マークアップ言語です。
JSON-LDでは、”KEY名:VALUE値”といった形式で関連性を明確に表記することが出来るので、Microdataよりも更にGoogleのクローラーに理解されやすく、正確に認識されやすい傾向がありますが、逆に人間には解読しにくい表現であるといえるでしょう。
以下は、JSON-LDで構造化マークアップでパンくずリストを記述した例となります。
<script type="application/ld+json">{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "BreadcrumbList",
"itemListElement": [{
"@type": "ListItem",
"position": 1,
"name": "Books",
"item": "https://example.com/books"
},{
"@type": "ListItem",
"position": 2,
"name": "Authors",
"item": "https://example.com/books/authors"
},{
"@type": "ListItem",
"position": 3,
"name": "Ann Leckie",
"item": "https://example.com/books/authors/annleckie"
}]
}
</script>
引用元:Google 検索セントラル
どちらの記述方法も正しく、Googleのクローラーは別け隔てなく認識することはできるのですが、近年GoogleはJSON-LDを推奨してきているため、特別な問題がなければ”JSON-LD”を採用することをおすすめします。
今回サンプルで取り上げた構造化マークアップに関する解説は、パンくずリストのみの紹介となりましたが、商品レビューやイベント情報、本記事の後半で登場する“E-E-A-T”や”YMYL”にも影響する執筆者、監修者といった人物や組織の表現も行うことが可能です。
また、検索結果で視覚的に強く訴えることができる”リッチスニペット”として、カスタマイズ表示が可能となる構文も存在するので、SEOだけに留まらず、検索エンジンからのクリック率の向上にも役立ちます。
トピッククラスターと内部構造(Passage Indexing)
トピッククラスターとは、バラバラに散在しているページやコンテンツを合理的にグループ化してリンクを使って結びつける手法です。
各々のページを適切に分類して、関連付けを行うことでユーザーにもクローラーにも理解しやすい構成を実現することができます。
また、サイト全体を検索意図が解決しやすい構造に整えることで、関連性の高いリンクジュースを内部リンクで供給することが可能で、コンテンツ間の属性や親子関係を明確にすることが出来ます。
リンクジュースとは、各ページのパワーが内部リンクを通して他のページに受け渡される仕組みのことです。
無尽蔵に記事を公開し続けていると、ページの関連性や内部リンクが”いびつな構造”となってしまい、複数あるコンテンツを連携力を弱めてしまいます。
そのような作りでは、クローラーにとってサイト構造が理解がしづらく、ユーザーが目的の情報までに辿りつくことが難しくなってしまいます。
このような問題を解決できるのが”トピッククラスターモデル”の考え方です。
正しい設計方法を理解することが出来れば、重複する情報やポツンと取り残されてしまっているコンテンツを排除できるので、サイトの品質低下を防ぐことが可能となります。
トピッククラスターを構築する上で唯一難しい部分は、各ページ間の内部リンクをどのように張り巡らせるかといった点です。
通常はピラーページというグループの中心となるページから、関連記事となるクラスターページへ内部リンクを貼ります。
同グループ内にあるクラスターページ(サブページ)からは、親となるピラーページ(中心となるページ)へ内部リンクを戻します。
個別のクラスターページに流入してきたユーザーは、検索意図が具体的なニーズである可能性が高いので、クラスターページ同士をやたらと相互にリンクする必要はありません。
あくまでも関係性の強いページ同士で結びつけることがポイントになります。
もちろん、別グループのクラスター同士であっても、その関連性が深ければ、内部リンクで結びつけることが求められます。
一方、サイロ構造では”同グループ以外のページは結びつけてはいけない”といったルールが存在しますが、トピッククラスターモデルでは、そのような制限はありません。
トピッククラスターで構成されたグループの中心に存在するピラーページは、リンクジュースの多いページからのリンクほど評価が高くなる傾向があり、関連するクラスターページからの内部リンクが多くなるので、上位表示化のポテンシャルが高まるSEO対策であると言えます。
つまり、ピラーページは比較的大きなテーマやカテゴリキーワードを用いてコンテンツを構成することで、その効果を最大限に発揮させることができる可能性が高まります。
更にリンク数だけではなく、リンク元とリンク先がもつコンテンツの関連性が適切な場合は、より強力なリンクジュースが受け渡されるため、内部リンクは適当に貼るだけではなく、関連キーワードや共起語を参考にして、関連度の高いリンクを設置できるように心がけましょう。
解決させたい検索意図に対応するコンテンツが多くなるほど、1つのページではすべてのニーズを満たすことが難しくなります。
検索ボリュームが多いキーワードは、それだけ検索意図の種類も多くなるため、ユーザー体験を向上させる意味でも、問題に対して適切な回答のみにフォーカスしたページも用意していきましょう。
また、皆さんの中には「聞いたことがない」といった方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的に次世代のSEO対策として、Passage Indexing(パッセージインデキシング)という考え方に注目しています。
Passage Indexingとは、Googleが導入したランキング要因の一つで、ページのテーマやタイトルだけではなく、ページ内の途中に存在する特定の一部分(文章や段落)で言及されているクエリに対しても適切に評価ができるような仕組みです。
Passage Indexingについては、2020年10月15日にオンラインで行われたGoogleのSearch On 2020で、Cathy Edwards氏によって言及されており、同年11月より米国を皮切りに導入されています。
例えば、”バナナの栄養素”という検索があった場合、従来のSEOの考え方では”バナナ”をテーマとしたページが上位表示される傾向があったので、”バナナ”を主題に置いたページを個別で作る必要がありました。
これは、検索エンジンがコンテンツ内に存在する単語や文章ではなく、以前はページの主題を重要視していたことになります。
しかし、Passage Indexing導入後は、”フルーツ全般”を紹介するページの中に、有益な”バナナ”の情報が埋もれている状態でも、しっかりと「検索結果の上位に反映させることが可能になった」とGoogleは言います。
Passage Indexingの目的は、ページ内に埋もれている個別の細かい情報でも、正確でわかりやすいコンテンツであれば適切なランキング評価を与えることです。
従って情報量が多く、テーマが広義で網羅的なページであっても問題が少なくなったため、今後はキーワード毎のSEOを意識しすぎてコンテンツを細分化しすぎる心配が不要となっていくでしょう。
今まではページ内に埋もれていた情報も、質の高い内容が掲載されていれば、部分的な評価として上位表示化される可能性が高まったと言えます。
次世代フォーマットの活用とマルチメディアの最適化
SEO対策を意識したサイト制作における課題のひとつに、ページ表示やサーバレスポンスの高速化が挙げられます。
サイトやページの表示速度は、上位表示を実現するための評価係数の1つとなります。
昨今はスマートフォンの普及により、モバイル検索を行うユーザが増えました。
スマートフォンを利用したサイトの閲覧は、回線の質や通信環境の状態が良好ではない可能性があるため、ページレスポンスが軽快なサイトを優遇するといったモバイル優先の順位評価アルゴリズムです。
また、高速化・軽量化はSEOにとっても重要な施策ですが、検索順位に影響するだけではなく、実際にサイトを訪れた訪問者のユーザー体験を向上させ、ページの離脱を防ぐことも出来ます。
ページ応答速度を可能な限り向上させることで、結果的にGoogleクローラーにもユーザーにも恩恵のあるSEO施策です。
さて、この高速化を実現する代表的な方法は、まず画像ファイルの軽量化することと言えるでしょう。
一般的な画像フォーマットには、”JPEG”、”PNG”、”GIF”などがありますが、ここでは新たに注目されている次世代画像フォーマットの“WebP”、”JPEG2000″、”JPEG-XR”を紹介していきます。
WebP
“WebP”は、Googleが作成した表示速度の改善を目的とした画像フォーマットです。
まさにSEOのために作られたフォーマットといっても過言ではないでしょう。
“JPEG”、”PNG”、”GIF”と同様に、”WebP”も画像フォーマットの1つになりますが、”PNG”よりも26%、”JPEG”よりも34%もファイルサイズを軽量化することができる次世代画像フォーマットです。
現在は”Safari”や”Chrome”といったブラウザでサポートされているため、多くのユーザーに”WebP”を表示させる事が可能です。
Internet Explorer(以下IE)は未対応ですが、”IE”のサポートは既に終了しており、MicrosoftによるWebP対応の新ブラウザである”Edge”への切替が行われています。
また、日本では大きなシェアを持つApple”Safari”のWebP対応が進んだ現状では、未対応であるブラウザは非常に少なく、ブラウザの対応状況を心配することはありません。
画像のファイルサイズや大きさが表示速度に影響しているサイトや、画像を多く使用しているサイトでは、Googleが推奨している”WebP”の導入を検討することをお勧めします。
より詳しくWebPについて学びたい方は、”WebP導入のメリット・デメリットと対応ブラウザ“をご覧ください。
JPEG2000
JPEG2000とは、Joint Photographic Experts Group 2000の略で、2000年12月にISOとITU-Tによって国際標準化された静止画圧縮形式のフォーマットです。
一般的な”JPEG”圧縮とは異なり、データの損失がない可逆圧縮が可能な画像フォーマットですが、従来の”JPEG”よりも処理負荷が高く、現行のJPEGとの互換性はありません。
通常の”JPEG”において、圧縮率が高くなるとよく発生しがちな”モスキートノイズ”と呼ばれるノイズを防ぐことを目的としており、”JPEG2000″では、このノイズを避けるために、高圧縮率で美しい画質を実現することを目指しています。
今後のWEBにおいて更にインフラが強化され、今以上に高解像度の画像が普及するようになった場合は見直される可能性がありますが、現時点ではブラウザの対応状況や需要がそれほど高くないため、導入を急ぐほどのフォーマットではないと考えられます。
JPEG XR
JPEG XRは、圧縮率や圧縮効率(低いメモリ資源使用率)、符号化および復号化の簡素化による軽快な処理といった利点を兼ね備えています。
“JPEG XR”は、デジタルカメラやパソコンで画像情報を扱うための標準フォーマットで、写真画像などの連続階調の静止画の表現が従来の規格より優れています。
米マイクロソフト社の静止画符号化方式である”HD Photo”をベースにしており、2009年に国際標準化された際に「JPEG-XR」と定義されました。
しかしながら、現段階では”JPEG 2000″と同様にブラウザの対応状況は進んでおらず、”WebP”に比べると普及率は高くありません。
マルチメディアの最適化
このように新たに画像や動画などを最適化するフォーマットが次々と出現してきてはいるものの、未だにサイトはテキスト情報が中心となっています。
様々な配信フォーマットによる”マルチメディア化”が可能となった昨今では、テキスト表現だけで構成されたページが必ずしもユーザーのニーズに沿っているとは言えません。
では、コンテンツに掲載する表現方法として、「テキスト(文章)が最適である」か、「画像(動画など)が最適であるか」といった判断は、なにを指標にSEO対策を行えばよいでしょうか。
その答えは、Googleの検索結果にある”バーティカル検索”バーを見ることで得られます。
上のスクリーンショットは、Googleで”SEO対策 + 本”と検索した際の結果です。
赤枠で囲んである部分が、バーティカル検索バーと呼ばれる機能ですが、ここに表示される項目はキーワードによって入れ替わることを皆さんはご存知でしたでしょうか?
左側にある項目ほどユーザーの目に留まり、クリック率が高いことから、”SEO対策 + 本”で検索したユーザーは“ショッピング”、つまり「購入したい(カート機能、決済機能)」を一番に求めていることがわかります。
次に「”書籍”の中身をちょっとだけ立ち読みしたい(PDF等)」、「書籍の表紙といった”ビジュアル”を見たい(写真)」、「”映像”として解説されたレビューを見たい(動画)」というような順番で検索意図の傾向が把握できるので、バーティカルバーを見ることでユーザーが求めている”コンテンツの形”を知ることが可能です。
テキスト情報だけではなく、ユーザーの検索意図に沿った配信フォーマットや機能でコンテンツを提供することが出来れば、Googleから高評価を得られる可能性が高まるでしょう。
バーティカル検索について、更に詳しくは知りたい方は、バーティカル検索とは?にて別途解説しています。
被リンク(外部リンク・バックリンク)
被リンクとは、別のURLからリンクが張られることの総称ですが、一般的には外部ドメインに存在するコンテンツから自サイトのページに張られるリンクを指します。
SEO対策に詳しい方々からは、別名で外部リンクやバックリンクと呼ばれることもあります。
厳密には、”内部被リンク”と”外部被リンク”の2種類が存在するので、同じドメイン内のコンテンツ同士で張られるリンクは、内部の被リンクということなります。
“被リンク”とは逆に、こちらから別サイトや別ページにリンクを張る場合は、リンク元のページ側からみて”発リンク”と呼ばれています。
今回は、主にSEOに効果的な外部被リンク(以下、被リンクに統一)について解説していきます。
被リンクは、”順位を決定づける評価指標である”とGoogleが公式に認めており、良質な被リンクを多く獲得しているサイトやページが検索結果の上位に表示されやすくなるというものです。
下記ページの”4. ウェブ上の民主主義は機能する。“で語られています。
Googleの共同創業者の一人であるラリー・ペイジにちなんで名づけられた”PageRank”が、そもそもの発端となる考え方です。
PageRankとは、インターネット上に存在するページからページへ張られているリンクの状態を解析することで、各ページの重要度や信頼度を推定するGoogleの手法です。
学術論文などで使われる「よく引用された論文は良い論文である」というシンプルな理論から生まれました。
レポートや論文を書く際に、有益な論文や書籍が引用・参照されるように、他の論文から多く引用されている論文は、価値が高いと定義づけることができます。
つまり、他のページから被リンクの多いページは、「多くの人に推奨されている良質なページである」というSEOの評価を得られることになります。
Googleは正確で信頼のある情報を提供する目的があるので、検索結果で上位化されるページは、被リンクの数が必然的に多くなっている傾向があります。
また、更に考慮しなければならない部分に、”被リンクの質”があげられます。
単純に被リンクの数だけが多ければよいというものではありません。
私が思う”質の高い被リンク”とは、以下の3つです。
- 官公庁、地方自治体、研究・教育機関といった専門的な組織や信頼度の高い特殊なドメインからの被リンク
- ジャンルやコンテンツ内容の関連性が合理的で違和感のない被リンク
- 訪問者数の多い人気サイトや信頼性の高い人物や組織が運営しているサイトからの被リンク
また、”質の低い被リンク”とは、以下の4つです。
- 目視のしづらい隠された被リンク
- ページ同士の関連性が低い被リンク
- リンク元ページ内において適切な箇所に貼られていない被リンク
- 意図的、作為的な自演で設置されたとGoogleに”バレてしまう”被リンク
検索順位を上げるためには、外部からの自然な被リンクを獲得することが、SEOを行うにあたって大きな役割を果たしますが、更にその関連性やリンクの貼り方も考慮されていると考えられます。
トラフィック数
トラフィックとは、特定のサイトやページへのアクセス数のことを指します。
訪問者数やページビュー数も、このトラフィックに含まれますが、直訳すると”通信量”のことです。
トラフィックは、様々な側面で指標として取り扱われることが多いのですが、検索順位決定にも非常に強く作用すると考えられるため、その性質と注意点について学んでおきましょう。
SEO対策の一環として、サイトへの訪問者数を増やすことは、それだけ人気のあるコンテンツであるといった証明となり、SEOにも効果的であると言えるでしょう。
Googleに限らず、皆さんも「アクセスが多いサイトであれば、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供しているだろう」と考えられるのではないしょうか?
私もそのように考えていますが、Googleのアルゴリズムはそう単純ではなく、作為的な水増しであったり、”自ら”アクセスを複数回行っても効果がありません。
また、クリックスパムのような不自然なアクセスに対しても効果は得られず、このようにサイトへ不正な誘導を行うような施策は、むしろペナルティとなる危険性すらあります。
トラフィックの”質”を判断する上で、Googleから求められる要素は、大きく3つあります。
- ユーザーの属性
- 滞在時間と直帰率
- 指名検索による再訪問
ユーザーの属性
“ユーザーの属性”とは、俗に言うパーソナライズ化された訪問者です。
例えば、”日本語で作られたサイト”である場合は、日本人によるアクセスに価値があります。
また、”婦人服のサイト”であれば成人女性によるアクセスが評価となり、”SEO対策に関する技術的なサイト”であれば、WEB担当者やアフィリエイターからのアクセスによって評価が高まります。
ユーザーの行動履歴やCookie、送受信したデータの内容をGoogleが解析することにより、そのサイトと親和性の高いユーザーによる訪問であるかをGoogleはチェックしていると考えられます。
ブラウザやOSで大きな市場シェアを獲得しているGoogleは、これらのビッグデータを送受信データや行動履歴から解析することが理論上可能であると言えます。
滞在時間と直帰率
“滞在時間と直帰率”とは、その名の通りしっかりとユーザーにコンテンツが見られているかといった指標になります。
滞在時間が短かったり、直帰率が高い状態では、ユーザーニーズや検索意図に対して適切な答えが用意されていない可能性があります。
滞在時間(閲覧時間)が短すぎず、直帰率の低いページに高評価が与えられると言えるでしょう。
指名検索による再訪問
“指名検索による再訪問”とは、サイト名や組織・人物名等の情報をどこかで見て(聞いて)、直接検索エンジンから”指名検索”を行って流入してくるユーザーです。
また、以前に一度アクセスしてきたことのあるユーザーが、「あのサイトは良かったからもう一度見てみよう」と何度も再訪問してくる行動や、同じくブックマークを付けて再訪問してくる動きも評価が高まると考えられます。
どちらも“人気”を表す指標となる行動で、それらを促したり、意識をした活動やサイト構築を行うことをおすすめします。
人気のあるサイトであればあるほど、多くのユーザーが訪れ、アクセス数も多くなります。
このようなGoogleの考え方により、現在の検索結果においては、大企業や著名なサイトが検索順位を独占しがちになっていますが、個人や小規模な組織が作ったサイトでもキーワード選定やコンテンツの内容、また再訪問したくなるようなサービスを作るといった”仕掛け”次第では上位に表示されるケースも多くあります。
アクセス数だけが指標となってしまうと、作為的に流入数だけを増やす施策が横行して、実態とは異なった評価を与えてしまう危険性があるので、Googleは必然的に“信憑性のある質の高いアクセス”のみを評価するアルゴリズムへと度々改修を行っています。
単純にトラフィックが多いだけではなく、適切にパーソナライズ化されたユーザーを多く獲得して、短時間による離脱が抑えて、サイト内を回遊させる施策が必要となってくるでしょう。
ドメインの価値
ドメインの価値とは、別名ドメインパワー(ドメパ)とも呼ばれており、検索エンジンから受けるドメインの評価を表す指標です。
SEOに慣れている方々の間では、DR(ドメインレーティング)やDA(ドメインオーソリティ)と表現されることもありますが、どちらもAhrefsやMozといったサードパーティツール内にて、”ドメインパワー”を言い換えた呼称になります。
ドメインパワーとは、Googleが公式に認めている概念ではありませんが、一般的な評価基準としては、主な以下のような指標であると考えられています。
- ドメインが受けている被リンクの質と量
- ドメインエイジ(ドメインが取得され、ワンオーナーに運営されていた期間)
- ドメインのタイプ(認可された機関のみ取得可能な特殊ドメイン)
- ドメインの所有者(ドメインを保有している組織や人物の質:※後述のE-E-A-T)
上記にあげた指標は、中古ドメインといった特殊な事例を除いて、基本的にはどれも短期間でクオリティを上げることは出来ません。
また、Googleは公式にドメインパワーの否定し、「存在しない」といった声明を出しています。
ここで勘違いしがちなのは、Googleはあくまでも”ドメインパワー”や”ドメインオーソリティ”やそれに類似する”総称”の存在を否定しているだけで、WEB担当者や技術者が各々で考えている上記のような細分化された指標は否定していません。
前述したように、ドメインパワーと言われるものは、様々な細かい指標が総合的にパッケージ化された概念となるため、各々の指標はランキング要因に影響するとみて間違いないでしょう。
その証拠として、私が個人的にパートナーとして参画しているアフィリエイト用のオウンドメディアにおいて、実際に体験した事例を以下で解説します。
アフィリエイトサイトの中でも、特に上位表示化が難しいと言われる”医療系”ジャンルにおいて、当時エリア毎の”病院紹介DB型サイト”のSEO担当に従事していました。
当初はgTLDによる.comドメイン運用されており、医療系コンテンツ以外のページは、存在しないサイト構成でした。
正しく新鮮な情報を掲載できるよう更新頻度が高く、ユーザーファーストを心がけた設計であったという事もあり、”かけ合わせワードやミドルワード”は当然のことながら、運良くビッグワードでも1ページ目に入るといった順風満帆なサイト運営が数ヶ月に渡り続いていました。
ところが、特に大きなコンテンツの変更は行っていないにも関わらず、突然大きく順位が下落するといったイベントに見舞われます。
試行錯誤してコンテンツ改善や内部設計の見直しを行った甲斐もなく、その後は再浮上することがありませんでした。
しばらく経ってから、とある縁により”医療機関のドメイン直下にコンテンツを移設する”という計画が舞い込みました。
それまでの期間は、上位表示化を諦めてしまっていたこともあり、サイトの更新はほとんどされておらず、情報も古いままで、中にはデッドリンクやエラーが出ているページもありましたが、ひとまずドメインを引っ越し”コンテンツだけを移動させる”といった計画が実行されました。
なんとなく察しのついた方もいるかと思いますが、そのオウンドメディアは全盛期ほどではないものの、その後大きく順位を盛り返して、今もなおそれなり高順位に存在しています。(※執筆時現在)
つまり、“変えたのはドメインだけ”でコンテンツに手を入れることなく、引っ越しのみで順位が上がったということになります。
Googleアルゴリズムの中身は一切開示される事はないので、この経験も細かく考察すると“何が原因であるかといった、真相は定かではありません”が、「少なからずドメインパワーかそれに近い概念はあるのではないか」といったイベントになりました。
E-E-A-TとYMYL
E-E-A-Tとは、Googleの検索品質評価ガイドラインで言及されている経験、専門性、権威性、信頼性の3つの指標のことです。
E-E-A-Tは、Googleが”検索エンジンを利用するユーザーに満足のいく結果を提供する“ために導入された考え方で、検索クエリに対して最適なページを選択するための判断基準となっています。
従来のような検索したキーワードに対して、単純に”内容が合致しているか?”といったコンテンツを評価するアルゴリズムとは少々異なります。
E-E-A-Tは、信頼性が高く、専門的な権威者が発信している情報であるか”発信者”を評価する補助的な指標です。
経験
経験とは、コンテンツの制作者がその分野でどれだけの”体験”や”経験”を積んでいるかを示す指標です。「商品を購入して使ってみた」「提供されたサービスを体験した」など、そのコンテンツに関する経験が豊富な人が制作したコンテンツは、訪問者にとって有益な情報であると評価されます。
専門性
専門性とは、サイトの運営組織や監修者が、特定のジャンルやカテゴリーに関する豊富な知識、経験、技術力を保有しているかを表します。
例えば、医学的な事であれば医師、税金の事であれば税理士が専門的な知識を持っている事になります。
権威性
権威性とは、サイトの運営組織や監修者が、どの程度世の中に認知されているかを表す指標です。
業界で権威のあるアワードを受賞していたり、ニュースや書籍といった権威ある媒体に掲載されているかを判断材料としています。
信頼性
信頼性とは、サイトのコンテンツ内容ならびに運営組織や監修者が、信頼に足るものであるかどうかを示す指標です。
多くの人からポジティブな評判や言及を得ているようであれば、信頼できるサイトや人物であると言えます。
また、YMYLとは、”Your Money or Your Life”の頭文字を取った略称で、”人々の将来の幸福、健康、安全、経済的安定に影響を与える可能性のあるページやトピック“を意味します。
YMYL領域に該当するジャンルを扱ったコンテンツに誤りや偽りのある情報が含まれていると、Googleを利用した検索ユーザーの人生に悪影響を及ぼす危険性が高まってしまいます。
病気・事故などに関して治療法や対処法を調べている検索ユーザーに対して、誤った処置や治療方法が掲載されたページを提供することは非常に危険であり、その人の人生や最悪の場合は命に関わる問題となってしまいます。
Googleは情報の信憑性や透明性を判断するために、上記のE-E-A-Tと合わせて、厳しい判定基準をYMYLに設けています。
YMYL領域においてSEOを行う際のポイントは以下の5つです。
- サイトを運営している組織や人物を明記する
- その道の専門家による監修を受ける
- 取り扱うコンテンツに関連する資格や受賞履歴、実績や経験を明記する
- 信頼のおける一次情報とその出典元を明記する
- E-E-A-Tの高いサイトから被リンクを獲得する
それぞれのポイントについて、以下で詳しく説明します。
WEBサイトの運営元を明記する
1つ目のポイントは、”WEBサイトの運営元を明記”することです。
企業情報や運営者を明記することで、情報に関する責任者をユーザーに示します。
ここで勘違いされやすいのが、ただニックネームをポツンと表記すればよいというわけではありません。
運営者の明記とは、最低でも会社名や代表者の実名、更に詳細な所在地、電話番号や連絡先などのことで、企業や人物を特定できないような“それっぽい”運営元や架空の存在を記載しても効果は全くありません。
一般的に考えて、情報発信元が不明瞭であったり、ニックネームといった実態のない情報が記載されたサイトを信頼できる人は少ないかと思います。
“どこの誰が責任を持って運営しているか” が認識できる状態を用意することで、はじめてユーザーは安心してサイトの利用・閲覧・登録が行えるようになるでしょう。
YMYL領域のサイトにおいては、できる限りの詳細な運営者を開示するで、Googleから信頼を得られます。
この信頼度が低いと、そもそもSEOで正当な評価を受けることが出来なくなるので注意が必要です。
その道の専門家による監修を受ける
2つ目のポイントは、”その道の専門家による監修を受ける”ことです。
YMYLに関するページを作成する際は、その道の専門家に監修してもらった旨を明記してください。
もちろん、運営者自身がその道の専門家であり、実績が多数存在している場合は、外部から専門家を招く必要はありません。
その専門家が一定以上の「専門性を保有している」と、Googleに認められることが出来れば、対象となるサイトやページの評価が向上する可能性があります。
これは、前述したE-E-A-Tの”専門性”に関連する項目であることがわかります。
薬品などに関連する情報を取り扱うのサイトであれば薬剤師を、法的な情報を取り扱うサイトであれば弁護士といった専門家に監修者として招くことで、ページの専門性を高めることができるでしょう。
私の見解としては、ただ著名な監修者を掲載しているだけでは、”本当に監修しているのか”、または”本人の許可が取れているか”を確認することが出来ないので、その監修者が運営・保有している信頼の高いサイトから“監修を行った旨”を表記してもらい、欲を言えば”被リンクを受ける”ことが重要なポイントになると考えています。
専門家の監修は、トラブルの”もと”になったり、費用がかかるケースもありますので、様々な側面から十分に検討した上で進めることをお勧めします。
取り扱うコンテンツに関連する資格や受賞履歴、実績や経験を明記する
3つ目のポイントは、”取り扱うコンテンツに関連する資格や受賞歴、実績や経験を明記する“ことです。
前述のようにプロによる監修や専門的な組織によるサイト運営が肝であることを解説しましたが、その専門家が”本当に専門家である”エビデンス(証拠)を用意しましょう。
つまり、保有資格や受賞歴、ニュースなどに掲載された実績をテキストデータだけではなく、画像や動画、紹介リンクなどを使って明記することがポイントです。
独りよがりに「私はこの道の専門家です!」と”声を大”にして主張したところで、証拠や根拠がない人物には専門性を与えられることはありません。
つまり、SEOとは言えどもインターネット上だけの活動ではなく、実世界の取り組みや成果が影響してくると私は思います。
信頼のおける一次情報とその出典元を明記する
4つ目は、”信頼のおける一次情報とその出典元を明記する“ことです。
取り扱うコンテンツには、他人が提唱している考え方や、別サイトで掲載されている証拠を必要とすることがあります。
特に専門的な話題となれば、一個人や一組織の情報だけでは、すべてを”まかなう”ことは難しいのではないでしょうか。
そのような場合は、証拠が掲載されているページの一部分を引用したり、そのページをリンクなどを使って紹介することで、記事の信憑性が高まることがあります。
ポイントは、なるべく一次情報を引用元に選択することであると私は考えています。
一次情報から作られた二次情報や三次情報を紹介するのではなく、情報の起源となっているサイトやページ、信頼のおける公的機関や専門機関サイトを紹介するほうが効果が高くなります。
E-E-A-Tの高いサイトから被リンクを獲得する
最後になりましたが、5つ目は”E-E-A-Tの高いサイトから被リンクを獲得する”です。
被リンクの種類の中でも、関連性だけではなく、E-E-A-Tの高いサイトから被リンクを獲得することで、自サイトのE-E-A-Tを上げることが可能です。
単純に被リンクを多く獲得するだけでは、YMYLジャンルを取り扱うサイトでは、SEO効果はあまり得られません。
YMYL領域でSEOの評価を大きく上げるためには、公的機関や専門機関といった質の高いサイトから、”その専門性や信頼性の高さを評価してもらえるような説明を受けつつ“、被リンクを獲得する必要があると私は思います。
自然なリンクが大前提というGoogleの考え方を基本とすると、かなり難易度の高いSEO施策となります。
作為的なリンク、有料リンクは危険ではありますが、事実として信頼性の高い”政府や官公庁・教育機関でもリンクを販売しているサイトがある”ため、一概に「意図的なリンク設置は効果がない」とは言い切れません。
被リンクに関しては、全般的にデリケートな概念となりますので、意識的なリンク獲得を行うのではなく、基本的には良いコンテンツを作った結果として、被リンクを獲得できるようになりましょう。
以上、”具体的な10の指標とSEO対策のやり方と手順”を解説しました。
更に詳しく知りたい方は、それぞれの項目の下あるリンクから当サイトの詳細ページをご覧ください。
SEO対策って実は意味ないのでは?
度重なるGoogleのアップデートにより、検索エンジンアルゴリズムは、年々その精度が増してきています。
また、インターネット上に存在するコンテンツは、常に増える一方で減っていくということはなく、膨大な数のライバルがひしめき合っている世界です。
意識的にSEO対策を行ったとしても、数年前とは異なり、単純なテクニックや記事の良し悪しだけでは、上位表示化や維持が難しくなってきているのが事実です。
しかしながら、“SEO対策”自体に意味がないとは、私は思いません。
従来のSEO対策は、Googleのアルゴリズムがまだ未熟であった為、どちらかというとその”隙”や”穴”を突く施策や簡単なテクニックで上位表示化ができていました。
数年前に効果があったSEO施策としては、”大量にキーワードを詰め込む”、”人が理解の出来ない文章で機械的にページを増やす”、”無料のブログを大量に作り、無機質な被リンクを貼る”、”似たようなコンテンツでタイトルや見出しだけをすげ替える”等といった行為です。
現在のGoogleは大幅な進化を遂げており、このような単純な”隙”を突く施策が通用しなくなった事が「SEO対策は意味がない(なくなった)」と言われる要因であると私は考えています。
Googleが持つ”ランキングシグナル”や”順位評価”という概念が存在する限り、有用性の高いSEO対策は永久に残り続けると考えられますが、「SEO対策は簡単だ」といった印象を持たれている方にとっては、確かにGoogleとの”いたちごっこ”となり、意味のないものになるでしょう。
失敗しないSEO対策会社の選び方
Googleで”SEO会社”と検索すると、大手SEO会社の見積もりフォームに飛ぶリンクや、”おすすめSEO会社ランキング”のようにアフィリエイトリンク一覧が設置されたページが多く表示されます。
おすすめされている上位会社は、広告予算が多い上場企業でひしめき合っています。
もちろん、そのような体力のある組織に依頼するのも一つの方法ですが、正しく選定することが出来ないと、成果が出ないにも関わらず、法外な費用だけを支払う事になります。
また、SEO対策費用だけではなく、時間と労力も無駄になった上に、また1から探す羽目に陥る可能性があります。
「そもそもSEO会社って何をするの?」
「以前、SEO会社に依頼したが対応も成果も今一つだった」
「SEO会社からうざい営業電話が掛かってくる…どう対処したらいいの?」
「SEO会社は大小たくさんあるけど、結局どこに依頼すればよいか分からない」
SEO対策は月々数万円程度から数十万円、大規模なサイトでは数百万円もの金額を請求してくるSEO会社もあるので、依頼するのであれば慎重に判断することが求められます。
以下では、SEO会社の選び方でお悩みの方に、正しい見極め方を紹介します。
一括りにSEO会社といっても提供するサービスや考え方は様々です。
その種類は、以下のように大きく4つのタイプに分類することができます。
SEOコンサル会社
所属SEOコンサルタントが依頼したサイトの分析を行い、担当の考えに基づいた修正点を提案してくる会社で、コンテンツ増やし方、記事に対するSEOライティング代行、サイト設計やコーディングといった総合的なアドバイスが行われることが一般的です。
コンサルティングサービスのみを行っている会社もあれば、実業務を請け負う会社も存在します。
しかしながら、通常依頼側には、サイト制作や運用を行っている会社が別で存在していることが多いため、主に制作会社や制作担当者に修正内容を理解してもらうための修正指示書を提供することが主な仕事になります。
コンサルタントの力量に大きく左右といった問題点があり、特に大企業には”既製のテンプレート”で対応されることもあります。
料金表が掲載されていたり、固定的な流れやスキームがカッチリとある会社に比較的多く見られます。
特定のプロフェッショナルを指名できるといった意味では、コンサルティングは顔の見える小規模な組織や個人のSEO専門家にエキスパートジャッジメントを受けることがおすすめです。
SEO対策ツール提供会社
順位計測、キーワード選定、サイト分析など、SEO対策に必要なツールをシステム開発・提供する会社です。
機能や精度は様々ですが、通常はデータに基づいたシステムによる解析が行われるため、個人的には”主観でコンサルティングを行っている会社”よりは信頼ができると思っています。
SEO中級者以上でツールなどを使いこなせる自信がある方におすすめできる会社です。
コンテンツ制作会社
上位表示させる目的としたSEO記事作成を中心に行う会社です。
事業内容や顧客ニーズをヒアリングした上で、最適なキーワードを選定し、どのような記事を作成すべきかを提案してきます。
“コンテンツマーケティング”とも呼ばれており、他のサービスと比較すると、SEO対策が”コンテンツのみ”と局所的なのが特徴で、記事のクオリティで勝負する傾向があります。
しかしながら、”SEOに強い記事”といった触れ込みで、SEO記事作成だけを行っている会社には注意が必要です。
前述の通りSEO対策は記事の良し悪しだけではなく、様々な指標を考慮にした総合的な施策が必要となるので、それ以外の部分をご自身でフォローアップしていくか、依頼する会社がライティング以外のSEO対策も対応可能かを明確にしておく必要があります。
記事以外の技術的な部分やサイト設計に自信があり、コンテンツのみを提供して欲しいといった方におすすめです。
外部リンクの提供・リンクビルディング提案会社
「被リンク対策は危険」であると言われていますが、個人的には一番効果のある施策であると考えています。
とは言え、リンク施策を進める場合は検索アルゴリズムを十分に理解した上で、どのような被リンクが効果をもたらすのか、またどのような被リンクがペナルティとなるかを熟知している専門家に依頼する他ありません。
また、その会社に”ペナルティ解除の実績があるかないか”も大きな判断ポイントとなります。
Googleは被リンク対策を異常なまでに毛嫌いしていますが、それは事実として効果をもたらしてしまうためです。
注意が必要なのは、SEO会社が所有しているサイトから無作為に大量のリンクが張られる”前時代的なサービスを行っている会社”です。
これは非常に危険で、現在のGoogleには全く通用しません。
このような対策を行う会社が、被リンク施策の印象を悪くしている要因となっています。
被リンクSEOを行う場合は、複雑なアルゴリズムを掻い潜る必要があるため、エンジニアリングに長けたSEO会社をおすすめします。
以上、おおまかなSEO会社の種類を解説しましたが、上記以外のサービスや複数のプランを組み合わせて提供している会社も存在します。
また、SEO会社がどのような施策のポリシーを持っているか確認することもポイントです。
例えば、次のような項目が挙げられます。
私は“すべてにおいて熟知した上で施策を網羅している会社”をおすすめしていますが、今後のGoogleによる展開を考察すると、”E-E-A-Tの構築を重視する会社”こと、ユーザーの検索意図を考えた”キーワード選定を重視する会社”は必須であると考えています。
さて、ここまで会社の選定方法を解説してきましたが、そもそもSEO対策を行うことは悪いことなのでしょうか?
中には「違法ではないか?」「いけないことではないか?」と思っている方もいるようです。
意外に思われる方もいるかもしれませんが、Google公式もSEOの専門家を雇うことについて言及しています。
この記事の要旨は、SEO業者を選定する際は、以下のような手順がおすすめであると説いています。
SEO 業者の利用を検討する
- 過去の作業のサンプルと成功事例をいくつか紹介してもらえるか。
- Googleのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に従っているか。
- オーガニック検索に役立つオンラインマーケティングサービスやアドバイスを提供しているか。
- どのような結果が期待されるかと、その日程、成果を測定する方法。
- 同業種での実績。
- 該当する国や地域での実績。
- 外国語サイトの開発経験。
- 最も重視しているSEO技術。
- 創業年数。
- 連絡方法。サイトに加えたすべての変更に関する情報、およびアドバイスの内容に関する詳しい情報とその理由を伝えてくれるかどうか。
- SEO業者があなたの会社とビジネスに関心を持っているかどうかを確認します。関心を持っていない場合は、別のSEO業者を探します。あなたの会社とビジネスに関心を持っているSEO業者であれば、以下のような質問をするはずです。
- お客様のビジネスやサービスを特別で価値のあるものにしているのはどのような点ですか?
- 対象顧客はどういった方々ですか?
- お客様のビジネスはどのような方法で収益を上げていますか、また、検索結果をどのように活用していますか?
- 他にどのような広告チャネルを使用していますか?
- 競合相手はどこですか?
Googleも“SEOプロフェッショナル“という存在を認めていることから、GoogleがSEOプロフェッショナルであると認識している人物を指名するの理想です。
メールや電話で営業をしてくるSEO業者などには、まず上記のGoogleが考える設問に答えてもらうとよいでしょう。
では、Googleが認める適切な人物を、ご自身で探す場合にはどのように調べればよいでしょうか?
SEOコンサルタントを探す際は、Googleが人物を特定する仕組みであるナレッジパネルに注目することです。
人物名を「フルネーム」で検索した際に、著名な方であれば検索結果にステータス(職業、経歴、所有サイト、執筆した書籍…等)が表示されるので、職業欄に”SEOプロフェッショナル”や”SEOコンサルタント”といった表記のある方を指名するようにしましょう。
SEO会社やSEOコンサルタントの選定は、その本質を見抜き、最終的にはご自身の判断基準で選別する必要があるでしょう。
SEO対策の費用は?平均価格と費用対効果
通常のWEB広告とは異なり、SEOで上位表示化が出来れば、ご自身のサイトを多くの人に見てもらうためだけに留まらず、信頼度が上がるすばらしい施策です。
しかしながら、専門知識や豊富な経験がないと、満足のいく成果をあげることが難しく、SEO対策のプロである業者の利用を検討することもあるでしょう。
以下ではSEO対策の費用や料金体系、平均価格と費用対効果について解説していきます。
SEO対策の価格は、サービスの種類と料金体系ごとに相場が異なります。
様々な会社や業者が存在するので、以下はあくまでも一般的な内容となりますが、料金体プランは、主に次の3つになります。
- 成果報酬型
- 月額固定料金型
- 料金一括払い型
これらの支払い方法は、それぞれのプランや計算方法が設定されています。
成果報酬型
成果報酬型は、検索結果で上位に表示された日を”成果日”として費用が請求される考え方です。
例えば、1月1日にSEO対策を契約を行い、4月1日に対象キーワードでご自身のサイトが10位に表示されたとします。
この場合は、4月1日に上位表示されたと見なされるので、4月から料金が発生することになるでしょう。
このように成果報酬型は、成果が出なければ費用が請求されることはないので、4月1日以前の支払いは発生しません。
その後、4月中に15日間上位表示されたのであれば、15日間分の費用が発生します。
一般的には、10位以内(1ページ目)に表示された場合に費用が発生するパターンが多いのですが、掲載された順位やキーワード難易度によって細かく金額が変動する料金体系も存在するため、平均的な価格というものはありません。
成果報酬型が採用されるケースとしては、外部SEOやリンクビルディング提案会社に多く、原則として成果発生から半年から1年程度の契約期間が発生します。
悪質な会社の場合は、急激に検索順位を上げようとすることもあるために、質の低い外部リンクが大量設置されるケースもあるようです。
このような行為は、Googleから厳しく規制されおり、場合によってはペナルティを受けることもありますので、被リンクによるSEOを行う際には、どのようなSEO施策内容であるかをしっかりと聞いてから依頼する必要があります。
月額固定料金型
月額固定料金型はシンプルで、毎月決まった費用を支払う方法です。
順位や成果に関係なく固定料金を毎月請求されるので、成果報酬型とは異なり、検索順位の上下とは連動しない契約となります。
小規模サイトであれば数万円、中規模~大規模になると数十万円から100万円以上と金額は幅広く、提供されるサービスや施策もSEO会社により様々です。
平均価格としては10万円~30万円程度で、主にSEO対策用のツール提供会社、SEOコンサルティング会社による料金体系で導入されています。
こちらも原則として3ヶ月から1年程度の契約期間があり、途中で解約する場合は、違約金が発生する場合があります。
一括払いタイプ
一括払いタイプは、契約金額を一括で支払うタイプです。
主なサービス内容は、ライティング代行業務、コンテンツ作成、SEOコンサルティングなどです。
記事を作成して納品するといった場合は、「毎月、何本の記事を納品する」というような契約を結び、記事数やクオリティに応じた料金を一括で支払います。
また、SEOコンサルティングにおいても、スポットで依頼する場合は、一定の金額に応じたコンサルティングを受けるといったタイプもあります。
平均価格としては、1記事5,000円~5万円程度で、コンサルティングの場合は担当者のスキルや施策内容によって変動するため、1回5万円~20万円程度でしょう。
契約条件や初期費用の有無などはそれぞれのSEO会社によって異なりますので、事前に必ず確認することをおすすめします。
*別記事のSEO対策はいくらかかる?費用と平均相場について解説でも詳しく紹介しています。
SEO対策は自分でできる?
Googleのアルゴリズムは常に進化しており、SEOを継続的に行うには、最新情報を取り入れたり、専門的な知識やスキルを学び続ける必要があります。
プロのSEO業者であれば、サイトの構造を見直したり、コンテンツマーケティングを導入したり、テクニカルな技術を駆使したりと、複雑で高度なSEO対策を行うことができます。
一方で、自分でSEO対策をすることは可能ですが、個人で行う場合、特に初心者の方は基本的なSEO対策から始めるしかありません。
自分でできるSEO対策として、まず最初に”適切にキーワードを使用する”、”メタデータを正確に設定する”、”ページのタイトルやURLを見やすくする”、”質の高いコンテンツを作り続ける”、”他のサイトからのリンクを獲得する”といった取り組みが求められます。
キーワードを適切に使用する
タイトルタグや見出しタグ、本文<body></body>内に、検索でヒットさせたいキーワードと関連する内容を適切に記載することで、検索エンジンの評価が上がります。
メタデータを設定する
メタデータとは、各ページの<head></head>内にて、簡単な説明文やキーワードを記述するものです。
代表的なメタデータの1つに、メタディスクリプション(meta description)タグがありますが、これはページの内容を簡易的な文章で表現するタグで、検索結果で表示される説明文として使用されます。
メタディスクリプション(meta description)タグに、検索で表示させたいキーワードを含めることで、そのページが記述した文章、またはキーワードと関連したコンテンツであることを示すことができます。
また、メタキーワード(meta keyword)は、ページにキーワードのみを設定するメタデータです。
メタキーワード(meta keyword)タグは、検索エンジンがコンテンツを理解する上で重要な役割を果たすと言われており、そのページやサイトが取り扱うキーワードを記述することで、メタディスクリプション(meta description)タグと同様に、そのページがキーワードに関連したコンテンツであることを示すことができます。
検索エンジンは、ページの意味や概要をよりよく理解するために、これらをメタデータを読んでいると言われています。
適切なメタデータを設定することで、狙っているキーワードでページが評価されやすくなるでしょう。
タイトルやURLをわかりやすくする
検索結果に表示される”ページタイトル”や”URL”が見やすくわかりやすいと、検索ユーザーのクリック率もあがります。
検索エンジンからのクリック率の高いページは、SEO対策としても効果が高いと考えられているので、しっかりと考えて設定することをおすすめします。
また、URLにキーワードを含めることで、キーワードに関連したコンテンツであることを示すことができます。
コンテンツを質の高いものにする
基本中の基本ですが、ユーザーの検索ニーズを汲み取った質の高いコンテンツであるほど、Googleによるサイトの評価は上昇します。
技術的なテクニックも様々に存在しますが、そもそもは鮮度が高く、誰が見ても満足のいく情報を発信することが、SEO対策の大原則です。
満足度の高いコンテンツであれば、ユーザーによる再訪問の機会や他サイトからの被リンクも増えることでしょう。
リンクを獲得する
著名なサイトへリンク設置の依頼を行う、登録型のリンク集などに登録を行うことで、被リンクの獲得を目指します。
その際、ご自身のサイトで取り扱っているコンテンツと関連性の高いサイトから被リンクを獲得できるように考慮してください。
以上のような”個人でも出来る基本的なSEO対策”に取り組むことにより、最初の一歩を踏み出すことが可能です。
更に深く、より専門的なSEO対策を行うには、経験やスキル、深い知識、さらに時間も必要となることから、個人でSEO対策を行う場合は、まず簡単な自分にできることを確認するとよいでしょう。
また、SEOに関する専門情報サイトや権威ある人物のSNSから、常に最新の情報をキャッチアップすることで、効果的且つ効率的なSEO対策を行うことができるでしょう。
SEOライティング初心者でも参考になるYouTubeと書籍の紹介
SEOのアルゴリズムは頻繁に更新されるため、応用の利く教材を選ぶことが重要です。
ここでは、ご自身でSEOについて学びたい方におすすめの動画チャンネルと書籍を紹介します。
紹介する動画や書籍を見るだけでも、“SEO対策は膨大な労力を必要とする”ことを理解できるかと思います。
サイト運営者、ライター、編集者、エンジニアと幅広い職業の方には、まずはその規模感と奥深さを体感してください。
スルスルと吸収できるようであれば、あなたは相当なセンスがあるので、是非SEOマスターとなって業界の活性化にご協力ください。
さて、SEO対策を無料で学習するには、まず動画を利用するのが手っ取り早い方法です。
最近では、YouTubeなどの動画配信サイトでも、SEOやライティングについて学べる動画が多く配信されています。
書籍を読むのが苦手な人でも、動画は目と耳の両方から手軽に情報をインプットすることが出来るので、スマートフォンなどを使って空いた時間に勉強すると良いでしょう。
SEOライティングで参考になる動画
私がおすすめする動画チャンネルは2つです。
マクサンラボ
元ASP社員のマクリンさんとIT企業勤務のサンツォさん、略して”マクサン”のチャンネルです。
ブログやアフィリエイトで成功をつかむために、会社員のメリットを活かしつつ、副業ブログでも収益をあげるノウハウを発信されています。
副業がターゲットとは言え、テクニカルで本格的な話題をゲストなども交えて多く取り扱っています。
SEOに強いブログを学ぶには、初心者はもちろん、中級者~上級者にもおすすめです。
柏崎剛SEOチャンネル
当サイトの管理者である柏崎剛が配信する”柏崎剛SEOチャンネル”です。
SEO対策研究室のコンテンツを補足した”SEOワンポイントアドバイス動画”を公開しています。
どれも5分程度のショートムービーですので、短時間で簡単にSEOを学びたい方におすすめです。
SEOライティングで参考になる書籍
私がおすすめする書籍は2冊です。
マクサン式Webライティング実践スキル大全(大和書房)
累計2400万人以上にも読まれてきた実績を持つ、SEOライティングのプロのお二人が「成功の方程式」を余すこと無く公開しています。
副業をターゲットとした書籍ですが、企業WEB担当者やWEBマーケティングに従事するプロにも読みごたえのある内容です。
WEBライティングスキルを身につけるのであれば、これに始まりこれに終わるといっても過言ではありません。
もちろん、テクニカルな内容もしっかり網羅されているので、エンジニアタイプの方にもおすすめです。
マクサン本限定コンテンツ「WordPressの始め方・使い方」も付属しています。
目からウロコのSEO対策「真」常識(幻冬舎)
効果的なキーワードの取り扱い方は?
検索エンジンフレンドリーとは何か?
基本から応用まで、SEO対策に必要なことを網羅した最新情報を解説しています。
インターネット黎明期から長年SEO対策に取り組んできた経験から、目からウロコが出てしまうほどの”真”常識を公開しています。
初心者の方には少々聞き慣れない単語などが出てくることもあるので、中級者以上の方におすすめします。
まとめ
SEOの初心者は、このページで解説したポイントを押さえて、SEO対策やSEO業者の選定をしっかりと行ってください。
Googleの考え方やポリシー、そしてSEOの有識者が発信する情報を取りこぼすことなく学び、本質を理解することが重要です。
Googleの基本的な方針は、古くから大きく変わっていませんが、定期的に導入されるアルゴリズムアップデートによって、年々精度が向上してきています。
この検索アルゴリズムの動向は、Googleが公表するものと未公表にするものがあり、公開されていない部分は研究や調査を行って独自のデータをまとめていかなければなりません。
このような仕事に従事している専門家のSNSやサイトで発信される見解や、動画や書籍などの情報と合わせて、常に最新情報をインプットできるようにしておきましょう。
Googleは、一貫して”ユーザーファースト(ユーザーの利便性を最優先に考えること)”を提唱し続けています。
そのポリシーやルールを具体的に記載した”Googleが掲げる10の事実”というページが以下で公開されていますので、Googleの理念を知る上で、一度目を通しておくとよいでしょう。
SEO初心者が運営するサイトには、悪意なく低品質なコンテンツを公開していることが多く見受けられます。
ユーザーエクスペリエンスが低く、ユーザーにとって有益な情報を提供できなければ、Googleから評価されにくいサイトになってしまいます。
折角作ったコンテンツなので、低品質なサイトというレッテルを貼られてしまう事がないように、”正しい方法でSEO対策”を行っていきましょう。
YouTube動画 – 柏崎剛SEO対策チャンネル
よくある質問
📕GoogleのSEO対策は?
📖Googleが掲げる10の事実というページがGoogleより公式に公開されています。Googleは、随時このリストを見直して、事実に変わりがないかどうかを確認しています。検索エンジンも、このポリシーとルールをもとにして運用されているので、一度目を通しておくとよいでしょう。
📕SEO対策で使えるキーワードは?
📖SEO対策で重要となるキーワードは、再検索キーワード、共起語、競合キーワード、サジェストキーワードなどがあげられます。それぞれ特性と使い方が異なるので詳しくは、こちらをご覧ください。
📕SEO対策でおすすめの本は?
📖効果的なキーワードの取り扱い方や検索エンジンフレンドリーとは何かといった、基本から応用まで、SEO対策に必要なことを網羅した目からウロコのSEO対策「真」常識(幻冬舎)がおすすめです。
この記事の執筆者・監修者。当サイトの運営者で、目からウロコのSEO対策「真」常識の著者。主にSEOの考え方について、現場での経験から、どのようにGoogle検索エンジン対策を行えばよいかを具体的に解説できるよう努めています。再検索キーワード調査ツール、トピッククラスター構築ツール、共起語検索ツール、競合キーワード調査ツール、キーワード候補調査ツール、検索ボリューム調査ツール、見出し抽出ツール、サジェストキーワード取得ツール、MEO順位チェックツールの考案者であり開発者。更に詳しくはプロフィールをご覧ください。SEO対策のお仕事に関するご依頼・お申し込みは、こちらのフォームから承っております。