新たに導入予定のPassage Indexingとは?

Passage Indexingとは

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要約:

  • Googleは、新たに順位づけの指標となる「Passage Indexing」を導入する予定である。
  • ニッチなクエリに関連する情報をページ内の文章単位でインデックス化する技術。
  • ページ内の該当箇所を評価して表示が行われる強調スニペットに似ている。

Passage Indexingとは?

google主催の「Search on 2020」が2020年10月15日に行われ、新たに順位づけの指標となるPassage Indexing(パッセージインデクシング、またはパッセージインデックス)という機能を導入することが発表されました。未だ全体像の見えない機能ではありますが、これらはどういったものになっていくかを私なりに考察していきます。

Passage Indexingは、ニッチなクエリに関連する情報をページ内の文章単位でインデックス化する技術です。ページを小さな文章に分割し、文節単位でインデックスを作成することで、より関連性が高く、的を絞った検索結果を得ることができます。この技術は、あらゆるタイプの情報に使用できますが、特にブログ記事や長文コンテンツのインデックスに有効です。

この技術は、まずは手始めに2020年11月から米国の英語検索にランキングシステムとしてPassage Indexingが導入されるとの事でしたが、現時点では未導入となっています。日本語対応も依然として未定ではありますが、本土の導入が成功したと判断されれば、順次国内においても普及してくると考えられます。

Passage Indexingの仕組み

例えば「バナナの栄養素」といったクエリでGoogle検索した場合、以下のような検索結果となります。

現在は「バナナ」に関してフォーカスしたタイトル、ディスクリプション、見出しが書かれている専用ページ(またはサイト)が上昇している傾向がありますが、今後は網羅的な情報、つまり「野菜・果物の栄養素一覧」といったタイトルで、複数の野菜・果物に関する栄養素の一覧項目の中で部分的に「バナナ」の事が書かれているページにおいても、適切な情報であれば、該当箇所を自動的にピックアップして順位評価するといった考え方です。

従来のSEO対策に効果的なページの作り方

通常、SEOで狙ったキーワードを上位表示させたい場合は、タイトルやディスクリプション、h1タグにキーワードを含む文章を記述すると順位上昇効果が高くなります。しかしながら、テクニック的なものではなく、本来は有益な情報であれば、どのようなページ構成でも正しく評価されるべきです。
この問題を解決する術が「Passage Indexing」であると私は認識していましたが、1つ問題が出てくるのではないかと考えています。

Passage Indexingの懸念点

Googleの検索結果の性質上、タイトルとディスクリプションがクリック率に非常に影響する表示形式になっています。
まずはタイトルとディスクリプションの文章を見て、ページの内容を判断してからクリックを行うか否かを判断するユーザが多いと考えられます。
網羅的な作りであると、意図した検索クエリの無いタイトルが結果一覧に表示されることになるので、「必要な情報がページ内に存在しないのではないか」といった印象をユーザに与えてしまい、結果的にクリックされずらくなるといった現象が発生します。

では、この問題をどのように解決していくのでしょうか。

強調スニペットとは違うの?

みなさんは強調スニペットというものをご存知でしょうか。

例えばGoogleで「おいしいお茶の入れ方」というクエリで検索した際に出てくる結果は以下のようなものです。

このようにサイトに信頼性があり、的確な回答があれば、該当の箇所を部分的に強調して表示するといった特殊な検索結果枠のことを強調スニペットと呼んでいます。

この強調スニペットに関して、Googleは以下のようにに説明しています。

一部の検索では、関連するウェブサイトのコンテンツ スニペットを使用して、簡単な回答やサマリーが提供されます。このような強調スニペットが表示される傾向が最も高いのは、検索が質問の形式で入力された場合です。

Google の強調スニペットの仕組み

現在のところ、検索結果の一番上、考え方によっては”1位”よりも上の”0位”といっても良い箇所に、強調された拡張テキストとして表示されています。
これの手法は、視覚的にわかりやすく、クリック率が高い傾向にあるので、強調スニペットを表示できれば、他サイトと比較して大きなアドバンテージを得られる事になります。

「Passage Indexing」と「強調スニペット」は、似て非なるもの

考え方は「Passage Indexing」と似ている部分もありますが、仕組みとしては異なるものです。あくまでも「Passage Indexing」は、ページ内のどこかに検索クエリに関する情報が正しく設置してあれば、検索順位がページ単位で優位に作用するといったものである一方、強調スニペットは、部分的に情報を抜き出し、検索結果の一番上に拡張データとして1つだけ表示されるといった内容になります。

当初はこの強調スニペットをうまく使って「Passage Indexing」が導入されるのではないかとGoogleのウェブマスター・トレンド・アナリストであるジョン・ミューラー氏はコメントしていましたが、どうやら違う形でリリースされるといった情報があります。

わかりやすくする為の解決方法はあるのか?

前述のように、「Passage Indexing」ではページ内の該当箇所を評価してランク付けされるだけの仕組みなので、従来の検索結果のままであると、検索クエリに関する部分が直感的に「わかりづらい」といった問題が出てきます。

そこで私は強調スニペットの検索結果のように、「Passage Indexing」においても該当部分をわかりやすく拡張して表示させてやれば良いと私は考えています。

しかしながら、今後実際どのような形で「Passage Indexing」が検索結果に組み込まれるかはまだ確定していないようである。

まとめ

このように「Passage Indexing」にしても、強調スニペットのしても、1つ1つの項目や事柄を端的に区切って、わかりやすく説明していくコンテンツ構築方法は、今後のSEO対策においては、非常に効果的であると考えられます。

また、昨今のVSOといった音声を対象とした検索最適化にも、この「部分的に切り取った説明方法」は重要視されてくるのではないでしょうか。

スマートスピーカー等の市場がどこまで伸びるか未知数ではありますが、近年急激な成長を遂げたSNSや動画サイトを見ても、新たに出現するマーケティング手段への意識は向けておきたいものです。

よくある質問

📕 インデックスされるとはどういう意味ですか?

📖 インデックスされるとは、Googleなどの検索エンジンがウェブページの内容を認識し、その情報をデータベースに登録することを指します。このプロセスにより、検索エンジンは特定の検索クエリに対して、インデックスされたページを検索結果に表示できるようになります。ウェブページがインデックスされるためには、検索エンジンのクローラーがページを訪れ、内容を収集する必要があります。適切な構造化データサイトマップの設定、クロールを妨げる設定の回避がインデックス促進の鍵となります。

📕インデクシングとは?

📖Googleなどの検索エンジンがウェブページを表示する際の手順の一つで、クローラーが集めた情報をデータベースに格納する作業のことを指します。

📕 Indexing APIとは何ですか?

📖 Indexing APIは、Googleが提供するAPIで、ウェブサイトのコンテンツを迅速にインデックスするよう検索エンジンに通知する仕組みです。主に動的に生成されるコンテンツや、頻繁に更新されるページ(例:求人情報やライブイベントページ)向けに設計されています。このAPIを使用することで、通常のクローラーによるインデックス待ちを短縮し、新しい情報が迅速に検索結果に反映されます。APIの利用にはGoogle Search Consoleの認証が必要で、適切なリクエストを送ることでインデックスの更新を迅速化できます。

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