カニバリゼーションを起こす重複コンテンツの解消法
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要約:
- 重複コンテンツを適切にまとめた後に残ったページ削除する。
- 記事や素材もオリジナルで、表現方法の違ったコンテンツを作るよう心がける。
- ユーザーにとって同じ内容のページを複数公開すると、Googleに重複コンテンツとして取り扱われてしまう。
カニバリゼーションとは
カニバリゼーションとは、文字通り「共食い」を指しますが、SEOにおいては、ユーザーにとって同じような内容をコンテンツを提供して、Googleに重複コンテンツとして取り扱われてしまう事を意味します。
特定のキーワードで順位計測を行うと、計測する日によって【圏外】⇔【順位が付く】を繰り返すような安定しない状態を経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
これは主にジャンルやコンテンツのカニバリゼーションが原因となっている可能性が高いので、この記事では、そういった現象となる理由と解消方法を解説していきたいと思います。
なぜGoogleはこのような評価をするのか
「順位が付く時はそこそこ良い位置なんだけど、次の日に圏外へぶっ飛んでいる」
このようなサイトやページは、重複コンテンツがサイト内に存在している可能性が高い。
また、該当サイトとは別ドメインに分けて展開していたとしても、自分が管理者として運営している場合は同じ事です。
更に詳しく説明すると、仮に記事や素材もオリジナルで、表現方法が違ったコンテンツであった場合においても、上記のように運営元が同じサイトでは、別ドメインであっても「ジャンル」が被ってしまうと評価を落とすと考えられます。
例えば、特定の1ジャンルで複数ドメインを持ち、「どちらかが上がればラッキーかな」とか「検索結果が自ドメインで埋め尽くされるかも」と思っている方は注意が必要です。
つまり、一昔前に流行ったサテライトサイトといった類のものは、現在SEOにおいてその効力を弱めています。
1つの法人(個人)が似たような内容のサイトを持ってしまった場合、Googleからしてみると「なんで一つにまとめないの?」といった疑問を抱かせる事になります。
上記のように検索エンジンを作為的に混乱させたり、クロール頻度を増やし、取り扱うデータを無駄に確保させる行為をGoogleは嫌うと考えています。
当然の事ではありますが、明確な区分があった上で別ドメインに分ける事は問題ありません。
複数のサイトを持つ事そのものが悪いといった意味ではないのでご注意ください。
どのように解消するか
主に以下の3つが考えられます。
- 重複コンテンツを適切にまとめた後に重複ページ削除する
- 重複コンテンツから本命ページへcanonicalを用いて正規化する
- コンテンツやサイトの所有者を変える
1つ目と2つ目は、なんとなく理解できるかと思いますが、詳細を以下で詳しく解説していきます。
重複コンテンツを適切にまとめた後に削除する
一番簡単な方法にはなりますが、重複していると考えられるページを削除することです。
しかし、その際には1点注意が必要で、どのページを残すべきかを決定しなければなりません。
比較的順位の良いコンテンツを残すも良し、アクセスの多いコンテンツを残すもよし、設計上適切と思われるコンテンツを残してもよいので、数字や状況を総合的に見て判断することになります
まるごと内容が重複しているわけではない場合は、中心となるページに情報をまとめてしまうのが本来は最適解です。
ページを分けるまでもない、サイトを分けるまでもない、とGoogleが考えている可能性が高い現象なので、このような場合は、本命のページにコンテンツを移植して、移植元のページを削除します。
重複コンテンツから本命ページへcanonicalを用いて正規化する
本来は、上記の整理→削除がベストなのですが、横着な方は一先ず「canonical」タグやナビゲーションリンクを設定することで改善が見られる可能性があります。
canonicalタグは、サイト内に重複コンテンツや類似コンテンツが仕方なく存在する際に用いるもので、本命となる正規URLの場所をGoogleに伝える為にヘッダー内に記載する方法です。
例)<link rel=”canonical” href=”https://www.example.co.jp/foo/bar/”>
また、この施策と同時に、類似した記事を直接本命ページへの誘導するハイパーリンクも用意してあげても良いでしょう。
これを上手く使えれば、トピッククラスターモデルに近い形になりますが、まったく同じような事が書いてあるコンテンツが複数ある場合は、あまり効果がありません。
つまり、ページを削除したくない、または整理するのが面倒な場合に、ひとまず本命となる正規URLを指し示す施策となりますが、これは応急処置といった程度に捉えてください。
コンテンツやサイトの所有者を変える
角度を180度回転させた考え方ですが、サイトの所有者を変えてしまう方法です。
これは完全なコピーコンテンツでは通用しませんが、同一人物(組織)が所有しているドメインで、ただ分散しているサイトには効果がありそうです。
Googleは、1ジャンルにおいて1人(または1組織)が、1つのサイト(ドメイン)を持つことを理想としているので、言ってしまえば、他者が運用しているサイトであった場合は、このアルゴリズムに抵触しないと考えています。
具体的な方法としては、運営者やサイトポリシーといったページに別の運営者名を記載するといった方法や、新規法人を立ち上げて運用するといった方法です。
しかしながら、サイトの評価は運営者のE-A-Tに依存する部分も大きいので、架空の人物や団体、立ち上げ当初は苦戦することが予想されます。
また、ページだけ改変を行って、Whois情報やサイテーションとなる外部情報が変更されていない場合は、その効力を最大限に発揮することは難しいでしょう。
正常にオリジナルコンテンツとして認められると
心電図のようにピコン、ピコンと飛び跳ねていた検索順位も、正規化が行われると安定した順位へと戻る可能性があります。
まとめ
闇雲に記事を書き続けたり、似たような内容のドメインを複製し続けると、このような不安定な順位となる現象に陥りがちです。
初期段階に目的や専門性、そして何よりもサイト設計をしっかりと抑えておく事が、カニバリゼーションの回避に繋がるものと考えられます。
ユーザーやGoogleが混乱を招くような作りであったり、何らかの負担を強いたりする行為を出来る限り排除していく心構えがあれば、自然と検索エンジンからの評価を上げる事ができるでしょう。
よくある質問
📕重複したコンテンツをcanonicalタグを使うことで解消できる?
📖URLをcanonicalタグで正規化することで、GoogleはURLをまとめてインデックスし、重複ページとみなさないという、カニバリゼーションの解消が期待できます。
📕カニバリを回避する方法はある?
📖カニバリゼーションの回避方法は、主に301リダイレクト、正規化、ページの再最適化、コンテンツの統合の4つが考えられます。
📕キーワードカニバリゼーションってなに?
📖キーワードカニバリゼーションとは、サイト内の複数のページが「同じ検索キーワード」「同じ検索意図」でコンテンツを保有しており、それらが競合している状態のことです。
この記事の執筆者・監修者。当サイトの運営者で、目からウロコのSEO対策「真」常識の著者。主にSEOの考え方について、現場での経験から、どのようにGoogle検索エンジン対策を行えばよいかを具体的に解説できるよう努めています。再検索キーワード調査ツール、トピッククラスター構築ツール、共起語検索ツール、競合キーワード調査ツール、キーワード候補調査ツール、検索ボリューム調査ツール、見出し抽出ツール、サジェストキーワード取得ツール、MEO順位チェックツールの考案者であり開発者。更に詳しくはプロフィールをご覧ください。SEO対策のお仕事に関するご依頼・お申し込みは、こちらのフォームから承っております。