検索エンジンとは?その違いや特徴と仕組みを紹介

検索エンジンとは

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要約:

  • 検索エンジンは、インターネット上に存在する大量の情報を検索するためのツール。
  • 検索キーワード(クエリ)を入力することで、ネット上に存在する関連情報を提供する。
  • 検索エンジンは、WEBページをインデックス化し、入力された検索キーワードとマッチするものをランク付けして表示する。

検索エンジンとは?

検索エンジンとは、検索フォームにキーワードを入力して送信を押すと、インターネット上に存在するサイトから入力されたキーワードに関連性の高いページや画像を探し出せるシステムです。

世界中にバラバラな状態で点在するサイトの中から自動的に適切なページを見つけ出して、一覧表示してくれるため、現代社会において無くてはならないサービスとなっています。

検索エンジンを提供する企業は、検索結果に広告を表示させることで収益化をしています。

サイトへの認知度の向上のほか、デジタルマーケティングの施策・支援のためにも、WEBサイトを管理する側は、検索結果の上位に表示される検索エンジンの仕組みを十分に理解しておくことが必要です。

検索エンジンの仕組みを理解した上で、ホームページ作成に取り組みましょう。

検索エンジンが”どのようにコンテンツを評価しているか?”といった事を理解するには、まずは運用のヒントとなる仕組み、種類、歴史について学ぶ必要があります。

なぜエンジンと呼ぶの?

検索エンジンはなぜエンジンと呼ぶのでしょうか?

検索エンジンは最適なページを表示してくれる、いわばシステムです。

「エンジン」と聞くと、車の動力源であるエンジンを思い浮かべる人が多いのでしょうか。

システムと動力源のエンジンでは、あまりつながりが見られません。

しかし、エンジンの語源はラテン語の「ingenium(才能、賢さ)」。そこから時代と共に意味が変化していき、フランスでは「engin(技能、戦争機械)」などと呼ばれていました。

その後、「エネルギーを動力に変えるもの」という意味に変わっていきました。

19世紀ごろにイギリスの数学者でコンピュータの父とも言われる「チャールズ・バベッジ」が、計算を行う解析機関を発明。

この解析機関は出力・演算・記憶などができ、現在のコンピュータに近い機能を持っていました。歯車を回してエネルギーを作り、動力を生み出すので、これはAnalytical Engineと呼ばれていました。

このような歴史から、入力された文字からページを見つけ出し出力する「検索エンジン」と呼ばれるようになったのかもしれません。

上位表示を狙え!知っておきたい検索エンジンの仕組み

まずは検索エンジンの仕組みについて解説していきます。

ステップごとに説明すると、このような仕組みになっています。

  1. クローラーというロボットがWebページを巡回
  2. サイトの情報をデーターベースに登録(インデックス)
  3. キーワードをもとに、データーベースの中から最適な情報を表示

このような検索エンジンの仕組みによって、私たちはインターネットで検索することができるのです。

クローラーというロボットがネット上のサイトを巡回

インターネット上には、無数のページが存在していますが、それら1つ1つ「ハイパーリンク」という別ページに推移する導線を用いて、蜘蛛の巣のように繋がっています。

検索エンジンは、このハイパーリンクを辿り、各ページを移動しながら収集したデータを検索エンジンに持ち帰り、カテゴリやジャンル別に分類するなどの複雑なアルゴリズムを経て、データベースに登録していきます。

情報を収集する役割を担うのは「クローラー」と呼ばれるプログラムで作られたボットで、WEBサイトのリンクを巡回しながらページを収集しています。

サイトを読み取り、情報をデーターベースに登録

クローラーが読み取ったテキスト、画像、動画ファイルなどの情報をアルゴリズムに沿って仕分け、登録されることを「インデックス」と呼びます。

データーベースに登録されることを、「インデックスされる」という表現が使われることがあります。検索エンジンにインデックスされなければ、検索結果に表示されることはありません。

Googleの場合、データベースに登録されているかどうかは、「Google Search Console」にて確認することができます。

検索キーワードをもとにデータベースからの情報を表示

検索エンジンは、ユーザーが検索したキーワードをもとにインデックスされたデータの中から“最適だと思われる情報”を優先度が高い順に一覧表示することが出来ます。

このインデックスされた情報を、様々な指標から適切な順番(ランキング)に並べる仕組みを「検索アルゴリズム」と呼んでいます。

*別記事のクローラー(GoogleBot)とその仕組みでも詳しく紹介しています。

検索エンジンの仕組みを分かりやすく図解

検索エンジンの仕組みを、改めて分かりやすく図解するとこのようになります。

検索エンジンの仕組み

検索エンジンごとにクローラーが存在しており、Googleの検索エンジンのクローラーは、Googlebot(グーグルボット)、MicrosoftのBingはBingbot(ビングボット)といいます。

検索エンジンにWebサイトがインデックスされなければ、検索結果画面に表示されることはありません。登録されたとしても、サイト構造がクローラーにとって分かりづらい場合は上位表示が難しい場合もあります。

つまり、SEO対策とはクローラーにWebサイトを評価してもらいやすくする対策とも言えるでしょう。

クローラーがWebサイトをどれだけ見つけやすくなっているか、その指標をクローラビリティと言います。

クローラビリティをあげる対策には、例えばコンテンツを分かりやすく設計する「トピッククラスターモデル」やディレクトリ構造の整理などが挙げられます。

検索エンジンの仕組みを理解し、クローラビリティを上げながら、上位表示を目指していきましょう。

*別記事のトピッククラスターモデルとは?戦略的な作り方と分析方法ディレクトリ活用法!サイロ構造SEOとピラミッドサイト構造SEOでも詳しく紹介しています。

日本の検索エンジン

2000年代までは、多くの日本製検索エンジンが存在していましたが、Googleによる検索シェアを一気に拡大したことで、現在では廃止されたものが多く、生き残っている国産の検索エンジンもGoogleのエンジンにすげ替えられました。

現在も日本製の検索エンジンを開発するプロジェクトが時折見受けられはするものの、そのほとんどがGoogleなどの勢力に屈して中断に追い込まれています。

唯一国内で大きなシェアを持つ”Yahoo! JAPAN”は、当初は日本製の検索エンジンではあったものの、やはり2010年07月にGoogleの検索エンジンの導入に踏み切ることが決定されました。

海外の検索エンジン

皆さんもご存知であろう世界で最も利用されているGoogleは、アメリカを代表する検索エンジンです。

独自の検索アルゴリズムを採用し、検索キーワードからユーザーが求める情報を素早く解析して、高い精度で検索結果を表示します。

そのシンプルな検索画面による使い勝手の良さも馴染みが深く、現在ではキーワード入力型の検索にとどまることなく、Androidといったスマートフォン端末を経て、音声入力による検索も増えています。

1998年9月27日に非上場会社として米国で設立されたGoogleは、日本では2000年にサービスをローンチしました。
日本国内でも多くの人々に利用されている検索エンジンとして親しまれ、圧倒的なシェアを誇っています。

また、日本のみならず、海外でもGoogleの検索エンジンは多くのシェアを占めていますが、中国の
Baidu(百度)やロシアのYandexというような、国によってはシェアを完全に独占している例外的な検索エンジンも存在しています。

日本でシェアの高い検索エンジンランキング!

2023年3月の日本におけるGoogleの検索シェアは77.1%、Yahoo!が14.48%、Bingが7.35%の順で、DuckDuckGoが0.35%と続いています。

Source: StatCounter Global Stats – Search Engine Market Share

検索エンジンシェアの推移

下のグラフは、日本の検索エンジン市場のシェアの推移です。
利用動向を2015年~2023年にわたって分析した結果となります。

Source: StatCounter Global Stats – Search Engine Market Share

検索エンジンを徹底比較!

Google

Google検索は、システムにより完全に自動化された検索エンジンです。

“ウェブクローラー”と呼ばれるソフトウェアで作られたボットを使用して、世界中のWEBサイトへ定期的に人間に代行して訪問させ、更新されているページがあればGoogleのインデックスに追加していきます。

Googleの検索結果に表示されるページのほとんどは、手動で追加されたものではなく、ウェブクローラーが巡回したデータが自動的に登録されたものです。

Yahoo!

Yahoo!は、元祖検索エンジンといって良いほど、その歴史は古く、ディレクトリ型検索エンジンの先駆けとなった企業です。

1994年に、ガリバー旅行記に登場する獣である”ならずもの”にちなんで、ジェリー・ヤンとデイビッド・ファイロによって名付けられました。

現在のYahoo!は検索機能だけでなく、ニュース・オークション・ブログといったさまざまな機能や情報を提供するポータルサイトとなっています。

日本で知名度の高いYahoo!JAPANは、1996年にソフトバンクグループの出資によって、ヤフー株式会社で運営されていたサービスです。

Bing

Bingは、米マイクロソフト社によって独自開発された検索エンジンです。

日本ではGoogleの次にYahoo!が市場シェアを獲得していますが、米国ではbingの方が使用率が高く、Microsoft Windowsの初期設定の検索エンジンとなっている事から、既にご存知の方も多いかと思います。

コンバージョン率は高いといったデータもあるので、PCによる閲覧率が高いBtoB企業では、BingからのSEOも意欲的に行っていることが多いようです。

特徴としては、意思決定の概念に基づいたエンジンとして開発されていることで、検索するごとにポイントが貯まるといった他にないユニークなサービスも展開しています。

検索エンジンとWebブラウザの違い

検索エンジン各種一覧

検索エンジンである「Google」とWebブラウザである「Chrome」。

一見一緒に見えますが、その機能は全く異なります。

検索エンジンとは冒頭にお伝えした通り、キーワードからそれに合ったページを出力するシステムです。

反対にWebブラウザは、ウェブページを表示するためのソフトウェアです。ChromeやFirefox、Safariなどがこれに該当します。

要するに、検索エンジンは「何を探しているか」を知るためのツールWebブラウザは「それをどう見るか」を決めるツールと言えるでしょう。

両者は密接に関連していますが、それぞれ異なる役割を果たしています。

2023年9月現在、世界で使われているWebブラウザを、シェア率順に紹介していきます。

Source: StatCounter Global Stats – Browser Market Share

Chrome

Googleが開発するChromeは、世界で最も利用されるWebブラウザです。

その高速性とシンプルなデザインがユーザーから高く評価されています。また、Googleカレンダーや、自分好みに導入できる拡張機能など、Googleサービスとのシームレスな連携も魅力です。

Androidスマホやタブレットの多くで、Chromeが標準搭載されています。

Safari

Appleが開発するSafariは、iPhoneやMacなどのApple製品の標準ブラウザです。

最適化されたパフォーマンスと、プライバシー保護機能が特徴。

またAppleのエコシステム内での連携が強化されており、iPhoneで見ていたWebページをMac bookでスムーズに表示できる、などのように共有機能が優れています。

Edge

Microsoftが開発するEdgeは、Windowsのデフォルトブラウザとして採用されています。

Chromiumベースとなった最新版は、高速性と拡張性が向上。また、Microsoft 365との連携や、独自のコレクション機能など、ユーザー体験を向上させる機能が充実しています。

Edgeの検索エンジンは、Bingです。

Firefox

Mozillaが開発するFirefoxは、オープンソースのWebブラウザとして知られ、プライバシー保護に注力しています。

オープンソースとは、ソフトウェアのソースコードが公開していることを指し、誰でも自由に閲覧、修正が可能な点が特徴です。

オープンソースにより、バグ改善を運営の対応を待つことなく、速やかに行うことができます。

その他にもトラッキング防止機能や、カスタマイズ性の高さが特徴。また、独自のアドオンエコシステムを持ち、ユーザーが機能を追加・拡張できる点も魅力です。

Opera

Operaは、ノルウェー発のWebブラウザで、中国のIT企業に買収されました。

独自の機能と革新的なアプローチで知られています。Operaは、データの節約モードや、サイドバーに配置されたクイックアクセスツールなど、ユーザーのWebブラウジング体験を向上させるための多くの機能を提供中です。

“My Flow”という機能を通じて、スマートフォンとの間でリンクや画像、ノートの共有が容易になっています。

Googleをデフォルトの検索エンジンとして設定する

Chromeを利用している場合でも、検索エンジンがGoogleではない場合があります。

ごく稀に、Chromeのアップデートで検索エンジンが変わってしまう事があるようです。デフォルトの検索エンジンをGoogleとして設定する方法を紹介いたします。

Googleの検索エンジンをデフォルトとして設定する①

まずはChromeを開き、右上の「・・・」をクリック。その後、「設定」をクリックします。

Googleの検索エンジンをデフォルトとして設定する②

設定画面に入ったら、「検索エンジン」の項目から「検索エンジンとサイト内検索を管理する」をクリックします。

Googleの検索エンジンをデフォルトとして設定する③

次の画面で、検索エンジンを変更します。

上の画像では、Yahoo! Japanが既定ブラウザに設定されています。Googleに変更したい場合は、検索エンジンの項目の右「・・・」をクリックし、デフォルトに設定しましょう。

異なる検索エンジンとWebブラウザを組み合わせることは可能?

例外的な使い方ですが、検索エンジンとWebブラウザがそれぞれ異なったとしても、検索することが可能です。

例えば、ChromeのWebブラウザを使用しながら、Bingの検索エンジンを使用することができます。

ChromeにはGmailやGoogle Documentなどの外部サービス、豊富な拡張機能があり非常に便利です。ただGoogleの検索エンジンには、ユーザーの行動を追跡するトラッキング機能があるので、プライバシー保護の観点から他の検索エンジンを利用したいという方もいるでしょう。

そんな時はChromeを利用しながら、検索エンジンではBingなど他の検索エンジンを利用するという使い方ができます。

設定方法はとても簡単。Chromeを利用している方は、「設定」項目から「検索エンジン」も項目で、「アドレスバーで使用する検索エンジン」をGoogleから変更するだけです。

詳しくはGoogle Chrome ヘルプを参照ください。

規制なし!?利用しない方が良い検索エンジンとは

「Internet Live States」の調査によると、2018年には世界に16億のウェブサイトがあるとわかりました。

サイトが星の数ほどあると、違法な取引や不法なサイトがあることは致し方ないのかもしれません。

ここからは注意喚起の意も込めて、規制がされていないサイトについて解説していきます。

通信内容がすべて暗号化されている「ダークウェブ」

インターネットは一般的に3階層に分けられます。

  1. サーフェスウェブ
  2. ディープウェブ
  3. ダークウェブ

サーフェスウェブはGoogleやYahooなどのように、誰でもアクセスできるウェブサイトのことです。これらの検索エンジンは、違法なウェブサイトを排除しているので比較的安全に使用することができます。

ディープウェブは、限られた人しかアクセスできないウェブのことを指します。検索エンジンにインデックスされないコンテンツや、鍵付きのSNSアカウントもディープウェブに含まれます。

ダークウェブとは、ネット上で特殊なネットワーク・技術を利用しないとアクセスできないサイトたちのことを指します。

通信内容がすべて暗号化されているため、一般的にダークウェブには不正行為や違法行為があるサイトが多いです。そのため、ダークウェブは利用しない方が良い「やばいサイト」だと言えるでしょう。

しかし暗号化されているため、ダークウェブではプライバシーが保護されています。その匿名性と個人情報保護の観点から、海外サイトによると「北米のインターネットユーザーの30%以上が日常的に使用している」(2019)というデータが存在します。

出典元:https://www.precisesecurity.com/articles/more-than-30-of-north-americans-used-dark-web-regularly-in-2019/

ダークウェブを検索できるやばい検索エンジンは3つ。

  1. Torch
  2. Hidden Wiki
  3. Duck Duck Go

などがあげられます。しかし、ダークウェブには違法サイトが蔓延しているのも事実。

知識や経験がないと、違法行為に巻き込まれてしまう可能性が十分に高いので、やはり使用はお勧め致しません。

Iot情報を検索する検索エンジン「Shodan」はやばい?

出力結果がやばいと言われている検索エンジンのひとつ「Shodan」は、インターネットに接続されたデバイスを探し出すIot検索エンジンです。

どんなデバイスを探し出すかというと、サーバーやネットワーク機器・監視カメラ・個人用のパソコンなどあらゆる機器を探し出すことができます。

例えばShodanの機能のひとつ「Shodan Images」では、Webカメラや機器のスクリーンショットが表示されます。

もし、ログイン画面が表示されてしまったら不正アクセスに繋がってしまう恐れが…。

ここまでの説明で、「他人のデバイスを探し出すやばい検索エンジンだ!」と思われるかもしれません。

しかし本来、Shodanが開発された目的はデバイスの脆弱性を確認するためです。

本来セキュリティで守られるべき機器が、ネット上で公開されてしまっていたら問題ですよね。

Shodanで脆弱性を確認し、必要なセキュリティ対策があるかを把握するのが本来の使い方です。

取得した情報を悪用することは絶対にやめましょう。

まとめ

検索エンジンの存在目的は、どのサービスもユーザーニーズを叶えることにあります。

SEO対策を行うにあたって、まず各検索エンジンサービスの特徴を抑えることが重要です。

特にGoogleは、創業から一貫してユーザーファーストを提唱しており、公開されているガイドラインをしっかりと熟読することで、検索を有意義に使う方法やWEBサイトを管理する上で正しいコンテンツの作り方といったヒントも得られます。

ブラウザと検索エンジンの違いとは?

ブラウザとは、訪問者がWEBサイトを閲覧する際に利用するソフトウェアのことです。 多くのブラウザの上部には検索フォームが設置されていますが、検索エンジンは、この検索フォームに入力されたキーワードをもとに、適切な順番で検索結果を表示するエンジンです。

検索エンジンから削除する方法は?

GoogleならびにYahoo!は、Google Search ConsoleよりURLの削除申請を行います。Bingの場合はBing Webmaster Toolsで削除したいURLを入れて、申請ボタンを押します。数日経過すると、検索結果に表示されなくなります。

おすすめの検索エンジンは?

信頼性や利用率のシェアから鑑みて、Googleをおすすめします。

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