おすすめの無料被リンクチェックツール8選とチェックすべき項目
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要約:
- Google Search Consoleは、Googleが提供する無料の解析サービスで、自サイトやページの詳細を確認できる基本ツールです。
- ツールは数多くあり仕様や特徴が異なるので、自サイトの状況や自分の好みに合ったツールを選ぶことをお勧めします。
- 近年、被リンクは質が重要視されてきているので、ツールを使って獲得した被リンクの質を調査するとSEO効果を最大限高めることができます。
はじめに
SEO対策は大きく内部施策と外部施策の2種類がありますが、外部施策の中心となるのが、被リンク対策です。外部サイトからリンクが多く張られているサイトは、Googleから信頼性が高くユーザーにとって有益なコンテンツを発信していると評価され、検索順位の向上が期待できます。
しかし被リンクであればどれでも良いという訳ではなく、信頼性が高いサイトからの被リンクでなければ検索エンジンから正当に評価してもらえません。そのため、被リンクチェックツールを活用して自サイトに向けられたリンクを随時確認し、質が低いサイトからのリンクを見つけたらリンクを否認して無効化することが大切です。ツールを利用すれば、競合サイトのリンクもチェックすることができるため、次に行うべきSEO施策の立案にもつながります。無料で使える被リンクチェックツールを7つ紹介していきます。
【初心者向け】被リンクとは?改めておさらい
被リンク(別名:バックリンク)とは、他のサイトから自分のサイトへ設置されているリンクのことを指します。例えば、自サイトの特定のページに外部サイトからリンクが張られている場合、自サイトは被リンクを獲得したことになります。
検索エンジンはサイトのコンテンツ内容を解析するだけでは、そのサイトがユーザーにとって有益かどうかを正しく把握することができません。そのため、代表的な検索エンジンであるGoogleは、サイトが獲得している被リンクを分析し、ユーザーにとって有益な質が高いサイトかを判断する指標の一つとしています。
【無料】被リンクチェックツール8選
被リンクを確認するためのツールは、多くの種類があります。無料で使える被リンクチェックツールでは、獲得した被リンクの総数や被リンク元サイトを確認できる場合がほとんどです。
しかしAhrefsなどの有料ツールでは、より高度な分析が可能です。被リンク元サイトの質や影響力、被リンク数の推移、SNSからの被リンクの総数なども調査できます。まずは無料の被リンクチェックツールを利用して試し、より詳細な分析が必要になった場合は、有料ツールの利用を検討するとよいでしょう。無料ツールにも調査できる項目や特徴、操作性などに違いがあります。自分に合ったツールを以下の情報を参考に選んでみてください。
1. Googleサーチコンソール
まずご紹介するのは「Google サーチコンソール」です。Googleが無料で提供しているサイト管理ツールで、被リンクチェックツールとしての機能も備えています。例えば以下のような項目をチェック可能です。
- 被リンクを獲得しているページ
- 被リンク元サイト
- 外部サイトからリンクが張られているアンカーテキスト
- 内部リンクを受けているページ
GoogleサーチコンソールはGoogleアナリティクスと同じくウェブサイトを運営する上で必須のツールでしょう。ただし被リンクに関しては、最新の情報しかチェックできません。過去の被リンク獲得の推移を確認できる機能は有していないので、それらの情報も把握したい場合は他のツールを使いましょう。
2. Ahrefs
Ahrefsが提供している「被リンクチェッカー」で以下の項目が確認できます。
- ドメインレーティング(サイトの価値を示す数値)
- 獲得した被リンクの総数
- 重複を除く被リンク元サイトの総数
- 被リンク元サイトとそのサイトのドメインランク
- アンカーテキストと被リンク獲得ページ
本来Ahrefsは有料ツールなため、チェックできる数の制限がありますが、ドメインランクやアンカーテキストも無料で確認できるので、SEO対策全般に役立つ参考情報を得られることが特徴です。また被リンクチェッカーのほかにも、ahrefs内で無料で使えるツールが複数あります。
- キーワードジェネレータ
- キーワード難易度チェッカー
- SERP画面チェッカー
- サイトの権威性チェッカー
- サイトの流入数チェッカー
SEO対策に役立つ情報が、サイトのドメイン名やキーワードを入力するだけで調べることができるので、試してみると良いでしょう。
3. Majestic
「Majestic」は、イギリスで生まれたWebサイトのSEOを分析するためのツールです。被リンク数や、被リンクを張っているページを確認することができるほか、「LINK GRAPH」というサイトのリンク状況を樹形図のように分かりやすくグラフで表示してくれる機能や、参照元のIPの数をチェックできる「参照元IP」という調査項目もあります。
複数のドメインを一つのIPアドレスで運営している場合、Googleから同一人物からの被リンクと判断されペナルティの対象となる危険があるため、被リンク元のドメイン数と被リンク元である参照元IP数が極端に異なる場合は一度被リンク状況をチェックした方がよいかもしれません。
4. hanasakigani
次にご紹介するのは「hanasakigani」です。
こちらは株式会社ディーボが提供しているツールで、調査対象のURLを入力するだけで獲得リンク数が把握できます。自サイトだけでなく、主要な競合サイトとその被リンク数をチェックすることもできるので、検索上位を狙うキーワードごとの競合サイトを洗い出す際にも活用できます。
しかし無料で調査できるのは、1日1回までなので複数のサイトを検証する場合は他のツールの利用を検討しましょう。
5. Open Link Profiler
「Open Link Profiler」は調査対象のURLを入力することで、どのページにどの程度のリンクが張られているのかを確認できるツールです。
ページごとのリンク数を確認できるとともに、調査結果がグラフとして表示されるので大まかなリンク獲得状況を把握する際に便利なツールと言えるでしょう。また、リンク元サイトのドメインパワーも判定してくれるので、獲得しているリンクの質を判断する際の目安にすることもできます。
しかし無料版でもアカウント登録をする必要があるため、少し手間がかかります。より高度な機能が使える有料版も提供されていますが、英語で提供されているサービスなので英語が苦手という方は他のツールを選ぶことをおすすめします。
6. Moz(Link Explorer)
6つ目のツールは「Moz(Link Explorer)」です。こちらもアメリカ企業が提供しているサービスで、Mozに会員登録することで使うことができます。
有料版と比べて機能に制限はあるものの、調査対象のURLを入力するだけで獲得リンク数をチェックできます。また、外部リンクだけでなく内部リンクやドメインパワー、流入キーワード分析など様々な機能も搭載されているのが特徴です。加えて、Moz(Link Explorer)ではドメインパワーだけでなく、ページ単体のSEO上の強さを意味するページオーソリティも調べることができます。
7. Ubersuggest
「Ubersuggest」はアメリカのニール・パテル氏によって作られたSEOツールです。キーワードの検索ボリュームやドメインオーソリティの計測、競合サイトの分析などを利用できます。アカウント登録をすれば、1日3回有料版と同じ機能が全て使えることが特徴です。
被リンク機能では調査ドメインの全体評価を表すドメインオーソリティや被リンク元サイトの総数、被リンクの総数のほか、被リンク獲得の履歴をグラフにて確認することができます。
他のツールよりも無料で使える機能が豊富なため、SEOツールとはどういうものかを把握するのに最適なツールです。
8. Bing Webmaster Tool
最後にご紹介するのは「Bing Webmaster Tool」です。こちらはマイクロソフトが提供しているアクセス解析ツールで、同社が提供している検索エンジン「Bing」に特化したアクセス解析機能が搭載されています。
GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソール的な立ち位置のツールで、被リンクチェックツールではドメイン・ページ・アンカーテキスト単位でリンクの獲得状況を確認することができます。SEO対策は基本的にGoogleの検索エンジンを想定して行うのが一般的ですが、近年Bingユーザーも徐々に増えているためBingからのアクセスも意識するなら導入しておきましょう。
数より質?獲得した被リンクのチェックすべき項目
被リンク獲得数が多ければ良いという考え方には注意が必要です。近年、検索エンジンは被リンクの質を重視する傾向にあり、質の低い被リンクが多数あると、スパムと見なされてしまう可能性があるのです。
そこで重要になるのが、獲得した被リンクの質をチェックすることです。質の高い被リンクとは、以下の条件を満たすものを指します。
- 外部サイトから自然に張られた被リンク(ナチュラルリンク)である
- 自サイトの発信しているコンテンツと外部サイトとの関連性が高い
- クリックしやすい自然な位置にリンクが設置されている
- 被リンク元サイトのドメインパワーが高い
- 被リンク元サイトの運営元がはっきりしており、信頼性や権威性が確認できる
- nofollowではなく、dofollowリンクである
上記に当てはまる項目が多いほど、質が高いと評価される傾向にあります。
反対に質の低い被リンクの典型例は、自サイトの関連性が薄く、だれが運営しているか不透明なサイトからの被リンクを獲得しているケースです。そういった被リンクは検索エンジンに見抜かれ、スパム判定を受ける可能性が高まります。
被リンクの質を無視して、数を無尽蔵に稼ぎ続ければ検索順位は一時的に上昇しても、いずれスパム判定を受けてしまいます。短期的な被リンク獲得数ではなく、中長期的な質の維持・向上が大切です。
Googleサーチコンソールで被リンクをチェックする方法
ここからはGoogleサーチコンソール内で、獲得した被リンクをチェックする方法を詳しく解説していきます。
まずGoogleサーチコンソールを開いて、左のメインメニューから「リンク」をクリックします。
クリックすると「外部リンク」と「内部リンク」の2つに分かれて、チェック項目がそれぞれ表示されている画面に移動します。外部リンクは被リンクと認識して頂いて問題ありません。内部リンクは自サイトのページ同士をつなぐリンクのことを指します。
外部リンクで確認できる項目は以下です。
- 上位のリンクされているページ
- 上位のリンク元サイト
- 上位のリンク元テキスト
上記項目の「詳細」をクリックするとより詳細な調査が可能です。どんなことが調査できるのかを順番に解説していきます。
上位のリンクされているページ
「上位のリンクされているページ」では、以下の項目が確認できます。
- 外部リンクの総数
- 外部リンクを獲得しているページのURL
- ページURLごとに獲得した外部リンクの数
- ページURLごとに獲得した外部リンク元の数
「ターゲットページ」の列に表示されているページのURLをクリックすると、そのページにリンクしている外部リンク元サイトが表示されます。
外部リンクの総数を把握することで、自身のサイトがどの程度外部サイトへ影響力を持っているかを客観的に判断できます。外部リンクを獲得しているページを調査できれば、そのページがなぜ被リンクを集めているのかを分析できます。分析結果を被リンクがあまり獲得できていないページに適用させることで、被リンクを多く獲得できるよう改善できるかもしれません。
上位リンク元サイト
自サイトへリンクを張った元サイトを獲得が多い順に調査できます。これにより、リンク元サイトの質や信頼性を評価することが可能です。
リンク元サイトを調査した結果、サイト運営者がよく分からず、信頼性が低いサイトから被リンクを受けている場合、Googleから不正にリンクを取得しているとみなされペナルティを課す可能性があります。このような状況では、「リンクを否認」を検討しましょう。Googleサーチコンソール内行えますが、否認ツールは使い方を間違えるとサイト全体に影響を与えるため、利用する方は事前にGoogle公式の「サイトへのリンクを否認する」ページに目を通しておくことをお勧めします。
反対に質が高いサイトから被リンクを受けていることを見つけた場合は、さらに一歩施策を実行することでそのサイトと友好関係を築けるかもしれません。自サイトへリンクを張ったということは、自サイトへの興味を示している証拠です。中~上級者のテクニックになりますが、リンク元サイトに自身の専門知識を生かしたゲストブログ(記事の寄稿)をそのサイト運営者に持ちかけることで、さらに被リンクを増やせる可能性があります。
上位のリンク元テキスト
自サイトに張られたリンクのアンカーテキストを出現頻度順に確認できます。アンカーテキストとはリンク先の情報を表すテキストのことです。
単一な文章ではなく、表現が異なる多様な文言から生まれるアンカーテキストは、自然な被リンクであるということを示すことに繋がります。反対にまったく同じ、または非常に似ているアンカーテキストを複数持っている場合は、Googleから不自然なリンク構築だと疑われる場合があります。アンカーテキストの分析を通して、自然な被リンクを受ける健全なサイト運営を目指しましょう。
SNSからの被リンクはサイテーションの効果が期待できる
上記の被リンクの調査で、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSの被リンクに気づくかもしれません。SNSからの被リンクについてはnofollowが付いているため、被リンク効果はありません。そのため、SNSからの被リンクは意味がないのではと考えるかもしれませんが、SNSからのリンクは”サイテーション”を狙うことができます。
サイテーションとは、SNSや外部サイトから自社製品やサービスへの言及や引用を指します。サイテーションによって発信元が分かる情報が広まれば、外部サイトや他のユーザーからの目に触れ、被リンクを獲得することに繋がります。このようにSNSからの被リンクは、サイト間の通常の被リンクとは別物として扱われます。
SNSの被リンク施策はあくまでSEO対策の一部として捉えつつ、高品質な被リンク獲得への注力が重要です。
まとめ
被リンクをチェックするツールは、膨大なデータを保有しつつ、ユーザーからの検索に耐えうるシステムを維持しなければならない為、有料ツールが多くなっています。
SEO対策を意識した被リンク調査は、検索エンジンが直接管理しているGoogle Search ConsoleやBing Webmaster Toolが他と比較しても信用できるツールであると言えます。
検索エンジン以外が提供しているサードパーティーツールは、便利なサービスではあるものの、あくまでも第三者が計測したデータであるため、参考値程度に留めることをおすすめします。
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この記事の執筆者・監修者。当サイトの運営者で、目からウロコのSEO対策「真」常識の著者。主にSEOの考え方について、現場での経験から、どのようにGoogle検索エンジン対策を行えばよいかを具体的に解説できるよう努めています。再検索キーワード調査ツール、トピッククラスター構築ツール、共起語検索ツール、競合キーワード調査ツール、キーワード候補調査ツール、検索ボリューム調査ツール、見出し抽出ツール、サジェストキーワード取得ツール、MEO順位チェックツールの考案者であり開発者。更に詳しくはプロフィールをご覧ください。SEO対策のお仕事に関するご依頼・お申し込みは、こちらのフォームから承っております。