被リンクとは?SEO効果を高める獲得方法と避けるべき注意点

被リンクとは?SEO効果を高める獲得方法と避けるべき注意点
dateModified:2026年1月12日 12:02

被リンクとは

Webサイト運営していると、「被リンク」という言葉を耳にする機会が多いのではないでしょうか。被リンクとは、外部のWebサイトから自分のサイトに向けて設置されたリンクのことを指します。たとえば、あなたが運営するブログ記事が他のサイトで「この記事が参考になります」と紹介され、そこにリンクが貼られた場合、そのリンクが被リンクとなります。

被リンクは「バックリンク」や「インバウンドリンク」、「外部リンク」とも呼ばれることがあります。どの呼び方でも意味は同じで、他者から自分のサイトへ向けられたリンクを表しています。読み方は「ひリンク」で、「被る(こうむる)」という漢字が使われていることからもわかるように、「リンクを受ける」という意味合いを持っています。英語圏では「Backlink(バックリンク)」という呼び方が一般的であり、海外SEOツールやドキュメントを読む際にはこの用語が頻繁に登場します。

SEOの世界では、この被リンクが非常に重要な役割を果たしています。検索エンジンは、多くの信頼できるサイトからリンクを受けているページを「価値のあるコンテンツ」として評価する傾向があるためです。つまり、被リンクは他者からの推薦状のような存在であり、その数と質によって検索順位影響を与える可能性があるのです。

被リンクの重要性は、1990年代後半にGoogleが登場して以来、SEOの世界で常に議論されてきました。Googleの創業者たちが考案したPageRankアルゴリズムは、被リンクを「投票」として扱い、多くの良質なサイトから投票(リンク)を受けているページをより価値のあるものとして評価する仕組み導入しました。この考え方は現在でもGoogleのアルゴリズムの基盤となっており、被リンクは依然としてSEOにおける重要な評価要素として機能し続けています。

被リンクの基本的な仕組みを理解しよう

被リンクの仕組みを理解するために、まずWebページ同士のつながりについて考えてみましょう。インターネット上には無数のWebページが存在し、それぞれがリンクによって相互に接続されています。あるページから別のページへリンクが張られると、検索エンジンのクローラーはそのリンクをたどってページからページへと巡回していきます。

このとき、リンク元のページからリンク先のページへ、ある種の「評価」が渡されると考えられています。この評価の受け渡しを「リンクジュース」と呼ぶこともあります。つまり、権威あるサイトからリンクを受けると、その権威の一部が自分のサイトにも伝わる可能性があるということです。

被リンクの仕組みを示す図解

ただし、すべてのリンクが同じ価値を持つわけではありません。リンク元サイトの信頼性、リンクが設置されているページの内容、リンクの設置方法など、さまざまな要因によってその効果は変わってきます。たとえば、政府機関や大学のサイトからのリンクは、無名の個人ブログからのリンクよりも高い価値を持つと考えられています。また、リンクが記事本文の中で自然に設置されているか、フッターに機械的に配置されているかによっても評価は異なります。

リンクのHTMLコード自体も重要な情報を含んでいます。アンカーテキスト(リンクに使われているテキスト)は、リンク先のページが何について書かれているかを検索エンジンに伝える手がかりとなります。また、rel属性によってリンクの性質(広告リンクか、ユーザー生成コンテンツか、など)を示すこともできます。これらの要素が総合的に評価され、被リンクの価値が決定されるのです。この点については後ほど詳しく解説していきますので、まずは被リンクの基本的な概念をしっかりと押さえておいてください。

発リンクや内部リンクとの違いを把握する

被リンクと混同しやすい概念として、「発リンク」と「内部リンク」があります。これらの違いを明確に理解しておくことは、SEO対策を行う上でとても大切です。

発リンクとは、自分のサイトから外部のサイトへ向けて設置するリンクのことです。被リンクとは逆方向の関係にあると考えるとわかりやすいでしょう。あなたが記事の中で参考文献として他サイトを紹介し、そこへリンクを張る場合、それは発リンクとなります。一方、そのリンクを受けた側から見れば、それは被リンクとなります。つまり、同じ一本のリンクであっても、見る立場によって呼び方が変わるのです。

内部リンクは、同一サイト内のページ同士をつなぐリンクを指します。たとえば、ブログのトップページから各記事ページへのリンクや、関連記事同士をつなぐリンクなどが該当します。内部リンクはサイト内の回遊性を高め、ユーザーが必要な情報にたどり着きやすくする効果があります。また、検索エンジンのクローラーがサイト内を効率よく巡回するための道しるべにもなります。

これら三つの概念を整理すると、以下のような違いがあります。

リンクの種類方向主な役割SEOへの影響
被リンク外部サイト自サイト外部からの評価・推薦検索順位向上に大きく寄与
発リンク自サイト → 外部サイト参考情報の提示・信頼性向上関連性の高いリンクは間接的にプラス
内部リンク自サイト内 → 自サイト内サイト構造の明確化・回遊性向上クローラビリティUX改善に貢献

SEO対策を考える際には、これらをバランスよく活用していくことが求められます。

私が14年以上SEOに携わってきた経験から言えることは、被リンク・発リンク・内部リンクの三つを理解することがSEO対策の出発点だということです。特に初心者の方は「被リンクさえ増やせば順位が上がる」と思いがちですが、それは大きな誤解です。内部リンクでサイト構造を最適化し、発リンクで信頼性を示しながら、自然に被リンクが集まるコンテンツを作る。この三位一体のアプローチが、持続可能なSEO成功への鍵となります。

被リンクがSEOで重要視される理由

なぜ被リンクがSEOにおいてこれほど重視されているのでしょうか。その答えは、検索エンジンの歴史と仕組みを理解することで見えてきます。

Googleが登場する以前の検索エンジンは、主にWebページ内のキーワードの出現頻度や位置などを基に検索結果ランキングしていました。しかし、この方法ではキーワードを大量に詰め込んだ低品質なページが上位表示されてしまうという問題がありました。

そこでGoogleの創業者であるラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンは、学術論文の引用システムからヒントを得て、被リンクを評価指標として活用することを考案しました。学術の世界では、多くの論文から引用される論文は重要度が高いとみなされます。同様に、多くのサイトからリンクされているWebページは、価値のある情報を提供していると判断できるという発想です。この考え方がPageRankというアルゴリズムの基礎となり、現代のSEOにおいても被リンクが重要な評価要素として機能し続けています

Googleは公式に「リンクは、ページが価値のあるリソースであることを示す重要なシグナルの一つ」と説明しています。検索アルゴリズムにおいてリンク分析は基本的な評価手法として位置づけられています。

検索エンジンが被リンクを評価する仕組み

検索エンジンは被リンクをどのように評価しているのでしょうか。現代の検索アルゴリズムは非常に複雑ですが、基本的な考え方を理解しておくことは有益です。

まず、検索エンジンはリンク元のサイトやページの信頼性を確認します。政府機関、教育機関、大手メディアなど、すでに高い信頼性を持つサイトからのリンクは、より大きな価値を持つと考えられています。また、リンク元のページ自体がどれだけ多くの被リンクを受けているかも考慮されます。信頼性の高いページからリンクを受けているページからのリンクは、その信頼性が連鎖的に伝わる可能性があるのです。

次に、リンク元のコンテンツとリンク先のコンテンツの関連性も評価されます。たとえば、料理レシピのサイトから同じく料理関連のサイトへのリンクは自然なものとして評価されやすいでしょう。一方で、まったく関係のないジャンルのサイトから突然リンクが張られた場合、その価値は低く評価される可能性があります。

さらに、リンクの設置位置や文脈も重要です。記事本文中に自然な形で設置されたリンクは、サイドバーやフッターに機械的に並べられたリンクよりも高く評価される傾向があります。ユーザーが実際にクリックして訪問する可能性が高いリンクほど、価値があるとみなされるのです。

被リンクが検索順位に与える影響

被リンクは検索順位にどの程度の影響を与えるのでしょうか。Googleの検索アルゴリズムには多数のランキング要因が存在しますが、その中でも被リンクは依然として重要な位置を占めています。

実際のSEO現場では、競合サイトを分析すると、上位表示されているページほど質の高い被リンクを多く獲得していることがよく確認されます。Backlinkoが1180万件のGoogle検索結果を分析した調査によると、Google検索で1位に表示されるページは、2位から10位のページと比較して平均3.8倍もの被リンクを持っているというデータがあります。特に競争の激しいキーワードでは、コンテンツの質だけでなく、被リンクプロファイル強さが順位を左右する決定的な要因となることも少なくありません。

出典: Backlinko SEOランキング調査

ただし、被リンクだけで順位が決まるわけではないことも理解しておく必要があります。検索エンジンのアルゴリズムは年々進化しており、コンテンツの質、ユーザー体験、ページの表示速度モバイル対応など、多様な要因が総合的に評価されています。被リンクは重要な要素の一つではありますが、他の要素とのバランスを考えながら対策を進めることが大切です。

また、不自然な被リンク獲得行為はペナルティ対象となる可能性があります。かつては被リンクの数を人工的に増やすことで簡単に順位を上げることができましたが、現在ではそのような手法は通用しなくなっています。検索エンジンは不正なリンク操作を検出する能力を大幅に向上させており、発覚した場合は検索結果からの除外や順位の大幅下落といったペナルティを受ける恐れがあります。

被リンクの種類と特徴

被リンクにはさまざまな種類があり、それぞれ異なる特徴と価値を持っています。効果的なSEO対策を行うためには、これらの違いを正しく理解しておくことが欠かせません。

被リンクを分類する方法はいくつかありますが、もっとも基本的な分類として「自然発生的なリンク」と「人為的に獲得したリンク」という区分があります。自然発生的なリンクは、コンテンツの価値が認められて他者が自発的に設置したリンクであり、検索エンジンからもっとも高く評価されます。一方、人為的に獲得したリンクは、その獲得方法によって評価が大きく異なり、場合によってはペナルティの対象となることもあります。

また、リンクの設置方法による分類として、「dofollow」リンクと「nofollow」リンクがあります。dofollowリンクは通常のリンクで、リンク元からリンク先へ評価が伝わります。nofollowリンクはリンク先への評価の受け渡しを制限するための属性が付与されたリンクで、かつてはSEO効果がないとされていました。しかし現在ではGoogleがnofollowをヒントとして扱うようになったため、必ずしも無価値とは言い切れなくなっています。

2019年9月、Googleはnofollow属性の扱いを変更し、「ヒント」として扱うようになったことを発表しました。また、sponsored属性(広告リンク用)とugc属性(ユーザー生成コンテンツ用)という新しいリンク属性も導入されています。

リンク属性評価の受け渡し主な用途SEO効果
dofollowあり通常のリンク、推薦リンク直接的なSEO効果あり
nofollow制限あり(ヒントとして扱われる)広告リンク、ユーザー投稿コンテンツ間接的な効果の可能性あり
sponsoredなし有料広告スポンサーリンクSEO効果なし(明示的な広告表示)
ugc制限ありコメント欄、フォーラム投稿間接的な効果の可能性あり

ナチュラルリンクとは何か

ナチュラルリンクとは、サイト運営者が何も働きかけをしなくても、コンテンツの価値を認めた第三者が自発的に設置するリンクのことです。これはもっとも理想的な被リンクの形態であり、検索エンジンからも高く評価されます。

たとえば、あなたが詳細で正確な調査データを公開したとします。そのデータが業界関係者の目に留まり、彼らが自身のブログや記事でそのデータを引用し、出典元としてリンクを張ってくれた場合、それはナチュラルリンクです。このようなリンクは、コンテンツが本当に価値を提供している証拠であり、検索エンジンはそれを正当な評価として認識します。

ナチュラルリンクを獲得するためには、リンクされるだけの価値あるコンテンツを作成することが前提となります。オリジナル調査結果、独自の分析、わかりやすい解説、役立つツールの提供など、他者が「これは紹介したい」と思うようなコンテンツを継続的に発信することが重要です。

ナチュラルリンクの特徴として、リンク元のサイトやページの多様性が挙げられます。人工的にリンクを構築した場合、リンク元が偏りがちになりますが、ナチュラルリンクは自然と多様なサイトから獲得できるため、よりバランスの取れたリンクプロファイルが形成されます。検索エンジンはこのような自然なパターンを好む傾向があります。

人工的な被リンクとの違いを理解する

ナチュラルリンクに対して、人為的に獲得された被リンクは「アーティフィシャルリンク」や「人工リンク」と呼ばれることがあります。これらは獲得方法によって、Googleのガイドラインに沿ったものとそうでないものに分かれます。

ガイドラインに沿った人為的リンク獲得の例としては、プレスリリース配信、業界団体への登録、パートナー企業との相互紹介などがあります。これらはビジネス活動の一環として自然に発生するリンクであり、適切に行われる限り問題視されることはありません。

一方、ガイドライン違反となる人工リンクには、有料リンクの購入、リンクファームへの参加、過度な相互リンク自動生成されたリンクなどがあります。これらの手法はかつて効果があったものの、現在では検索エンジンによる検出精度が向上しており、発覚した場合は厳しいペナルティを受ける可能性があります。

人工リンクとナチュラルリンクを見分けるポイントとして、リンク元の多様性、リンクの増加パターン、アンカーテキストの分布などがあります。人工リンクは特定のパターンに偏りやすく、短期間に不自然な増加を見せることがあります。また、アンカーテキストが特定のキーワードに集中している場合も、人工的な操作が疑われます。自然なリンクプロファイルでは、ブランド名URL、多様なフレーズなど、アンカーテキストにバリエーションがあるのが一般的です。

比較項目ナチュラルリンク人工リンク(違反)
獲得方法コンテンツの価値による自発的設置金銭支払い、リンク交換など
リンク元の多様性多様なサイトから自然に集まる特定のパターンやサイトに偏る
増加パターン緩やかで自然な増加短期間での急激な増加
アンカーテキストブランド名、URL、多様なフレーズ特定キーワードに集中
Googleの評価高く評価されるペナルティのリスクあり

良質な被リンクの条件と特徴

すべての被リンクが同じ価値を持つわけではありません。SEO効果を最大化するためには、「良質な被リンク」を獲得することが重要です。では、良質な被リンクとはどのようなものなのでしょうか。

良質な被リンクの条件として、まず挙げられるのがリンク元サイトの信頼性です。長年にわたって運営されており、オリジナルのコンテンツを提供し、すでに検索エンジンから高い評価を受けているサイトからのリンクは価値が高いと考えられます。逆に、作られたばかりのサイト、コンテンツが薄いサイト、スパム行為を行っているサイトからのリンクは、プラスの効果が期待できないばかりか、マイナスに働く可能性もあります。

また、リンク元のコンテンツとの関連性も重要な要素です。自サイトのテーマと関連性の高いサイトからのリンクは、より自然で価値のあるリンクとして評価されます。検索エンジンは、リンクを通じてコンテンツ間のつながりを理解しようとしているため、関連性のあるリンクは文脈に沿った正当な推薦として認識されやすいのです。

評価項目良質な被リンク低品質な被リンク
リンク元の信頼性長期運営、オリジナルコンテンツ、高評価サイト新規サイト、薄いコンテンツ、スパムサイト
関連性自サイトと同じテーマ・業界無関係なジャンル
リンク設置位置記事本文中の自然な文脈サイドバー、フッター、リンク集
アンカーテキスト自然で多様なテキスト過度に最適化されたキーワード
ドメイン権威性.gov、.edu、大手メディアなど無名・低品質なドメイン

関連性の高いサイトからのリンクが持つ価値

リンク元とリンク先のコンテンツの関連性は、被リンクの価値を決定する重要な要因です。検索エンジンは単にリンクの数を数えるだけでなく、そのリンクが文脈上意味のあるものかどうかを判断しています。

たとえば、あなたがペット用品を販売するECサイトを運営しているとしましょう。動物病院のブログ、ペット関連のメディアサイト、ドッグトレーナーの個人ブログなどからリンクを受けた場合、これらは非常に関連性の高いリンクとして評価されます。同じ業界やテーマに属するサイトからのリンクは、専門家コミュニティからの承認を意味するからです。

一方で、ペット用品サイトが自動車関連のサイトからリンクを受けた場合、その関連性は低いと判断されます。もちろん、リンクそのものが悪いわけではありませんが、関連性の高いリンクと比較すると、SEO効果は限定的である可能性があります。

関連性の判断は、サイト全体のテーマだけでなく、リンクが設置されている個別のページレベルでも行われます。同じサイト内であっても、リンク元のページの内容によって評価は変わります。自サイトのコンテンツと密接に関連するトピックを扱っているページからのリンクは、より高い価値を持つと考えられています。

権威性のあるドメインからのリンクの重要性

リンク元ドメインの権威性も、被リンクの価値を左右する重要な要素です。権威性とは、そのサイトがどれだけ信頼されているか、どれだけ影響力を持っているかを示す指標です。

権威性の高いサイトの例として、政府機関(.govドメイン)、教育機関(.eduドメイン)、大手メディア、業界を代表する企業のサイトなどが挙げられます。これらのサイトは長年にわたって信頼を積み重ねており、多くの良質なリンクを受けています。このようなサイトからリンクを獲得することは、その信頼性の一部を分けてもらうことに似ています。

権威性の高いドメインの例と特徴を示す図

ただし、権威性の高いサイトからリンクを獲得することは容易ではありません。これらのサイトは質の高いコンテンツしかリンクしない傾向があるため、まずは自サイトのコンテンツの質を高めることが前提となります。また、直接的なアプローチだけでなく、業界内での認知度を高める活動や、メディア露出を増やす努力なども必要になってくるでしょう。

権威性を測る指標として、SEOツールが提供するドメインオーソリティ(DA)ドメインレーティング(DR)などの数値がありますが、これらはあくまでもサードパーティによる推定値であることに注意が必要です。Googleは独自の評価システムを持っており、これらの数値をそのまま使用しているわけではありません。参考指標として活用しつつも、過度に依存しないことが賢明です。

SEO専門家
柏崎剛
柏崎剛
良質な被リンクの見極めは、私が特許を取得したSEO分析手法でも重視しているポイントです。実務では「このリンクは本当に価値があるのか」と迷う場面が多いのですが、私は常に「そのリンクがユーザーの役に立つかどうか」を判断基準にしています。検索エンジンは結局のところ、ユーザーにとって有益なリンクを評価しようとしているのです。DA/DRの数値に振り回されず、リンク元のコンテンツの質とユーザーへの貢献度を見ることを心がけてください。

被リンクの数と質のバランスを考える

SEO対策において、「被リンクは数が多いほど良いのか、それとも質が重要なのか」という議論がよく交わされます。結論から言えば、数と質の両方が重要であり、そのバランスを適切に保つことが成功への鍵となります。

かつてのSEOでは、被リンクの数が多いほど有利とされていた時代がありました。そのため、大量のリンクを人工的に生成する手法が横行し、検索結果の品質が低下するという問題が生じました。これを受けて、Googleはペンギンアップデートをはじめとする一連のアルゴリズム更新を実施し、低品質なリンクを評価から除外するとともに、不正なリンク構築を行ったサイトにペナルティを課すようになりました。

現代のSEOでは、リンクの質がますます重視されるようになっています。SEO専門家を対象とした調査によると、93.8%のリンク構築担当者がリンクの量よりも質を優先すると回答しています。一つの高品質なリンクが、何百もの低品質なリンクよりも価値を持つこともあります。しかし、だからといって数が無意味というわけではありません。質の高いリンクが複数あれば、その効果は積み重なっていきます。理想的なのは、質の高いリンクを継続的に獲得していくことで、結果的に数も増えていくというパターンです。

出典: Editorial.Link リンク構築統計(2024年)

被リンク数が多ければ良いわけではない理由

被リンクの数だけを追い求めることには、いくつかのリスクがあります。まず、数を優先すると質が犠牲になりがちです。手当たり次第にリンクを獲得しようとすると、関連性の低いサイト、信頼性の低いサイト、スパムサイトからのリンクが混じってしまう可能性があります。

このような低品質なリンクが大量に存在すると、検索エンジンから不正なリンク操作を疑われるリスクがあります。現代の検索アルゴリズムは高度に発達しており、不自然なリンクパターンを検出する能力を持っています。たとえば、短期間に急激にリンク数が増加したり、特定の種類のサイトからのリンクが極端に多かったりすると、アルゴリズムによるフィルタリングやマニュアルペナルティの対象となる可能性があります。

また、低品質なリンクは直接的なペナルティの対象にならなくても、SEO効果がないどころか、サイト全体の評価を引き下げる要因となることがあります。Googleは以前より「リンクを無視する」能力を向上させていますが、明らかに操作的なリンクプロファイルはサイトの信頼性に疑問を投げかけることになります。

さらに、低品質なリンクの管理には手間とコストがかかります。問題のあるリンクを特定し、削除を依頼したり、否認ツールで処理したりする作業は、本来であればコンテンツ作成や有益な施策に充てられるべきリソースを消費してしまいます。

質と量の最適なバランスを見つける方法

では、質と量のバランスをどのように取ればよいのでしょうか。基本的な考え方として、まず質を優先しつつ、長期的な視点で数も増やしていくというアプローチが推奨されます。

具体的には、リンク獲得の施策を実行する際に、そのリンク元が以下の条件を満たしているかを確認することが重要です。

  • リンク元サイトは信頼できるサイトか
  • リンク元のコンテンツは自サイトと関連性があるか
  • リンクは自然な文脈で設置されているか
  • リンクを通じてユーザーに価値を提供できるか

これらの条件を満たすリンクを一つずつ着実に獲得していくことが、持続可能なSEO効果につながります。

また、競合サイトの被リンクプロファイルを分析することも参考になります。上位表示されている競合がどのようなサイトからリンクを獲得しているかを調べることで、自サイトが目指すべき方向性が見えてくることがあります。ただし、競合の手法をそのまま真似するのではなく、自サイトの強みを活かした独自のアプローチを考えることが大切です。

リンク獲得のペースについても、自然な増加を心がけましょう。一夜にして何百ものリンクが増えるのは不自然ですが、良質なコンテンツを継続的に発信していれば、自然と少しずつリンクが増えていくはずです。焦らず、地道にリンクプロファイルを育てていく姿勢が重要です。

被リンクを調べる方法とチェック手順

自サイトにどのような被リンクが存在するかを把握することは、SEO対策の基本です。現状を正確に理解することで、強化すべき点や改善すべき問題点が明らかになります。

被リンクを調べる方法は大きく分けて二つあります。一つはGoogleが提供する公式ツールであるGoogle Search Consoleを使用する方法、もう一つはサードパーティのSEOツールを活用する方法です。それぞれにメリットデメリットがあるため、両方を併用することで、より正確で包括的な情報を得ることができます。

被リンクチェックを行う際には、単にリンクの数を確認するだけでなく、リンク元の品質、アンカーテキストの分布、リンクの増減トレンドなど、多角的な視点から分析することが重要です。問題のあるリンクを早期に発見し対処することで、潜在的なペナルティリスクを軽減することができます。

Google Search Consoleを使った被リンクの確認方法

Google Search Consoleは、Googleが無料で提供しているウェブマスター向けのツールです。このツールを使えば、Googleが認識している被リンク情報を直接確認することができます。サードパーティツールとは異なり、Googleの実際のデータに基づいているため、もっとも信頼性の高い情報源といえます。

Search Consoleで被リンクを確認するには、まずサイトを登録し、所有権の確認を完了させる必要があります。その後、「リンク」セクションにアクセスすると、外部リンク(被リンク)に関するデータを閲覧できます。ここでは、上位のリンク元サイト、上位のリンク先ページ、上位のリンク元テキスト(アンカーテキスト)などの情報が表示されます。

Google Search Consoleのリンクレポート画面

Search Consoleのメリットは、データがGoogleから直接提供されるため正確性が高いこと、そして無料で利用できることです。一方、デメリットとしては、データがサンプリングされている可能性があること、競合サイトの情報は確認できないこと、詳細な分析機能が限られていることなどが挙げられます。

定期的にSearch Consoleをチェックし、新しく獲得したリンクや失われたリンク、疑わしいリンク元などを監視することをおすすめします。特に、見知らぬサイトから突然大量のリンクが発生した場合は、ネガティブSEO攻撃の可能性もあるため、注意が必要です。

有料・無料のチェッカーツールを活用する

Google Search Console以外にも、被リンクを分析するためのさまざまなツールが存在します。これらのサードパーティツールは、Search Consoleでは得られない追加情報や分析機能を提供してくれます。

代表的なツールとしては、AhrefsMozSemrush、Majesticなどがあります。これらは有料サービスですが、それぞれ独自のクローラーでWeb上のリンクデータを収集しており、膨大なデータベースを持っています。競合サイトの被リンク分析、リンクの品質評価指標の確認、新規・喪失リンクのモニタリング、アンカーテキストの詳細分析など、高度な機能を利用することができます。

ツール名種類主な特徴競合分析
Google Search Console無料Googleの公式データ、高い正確性不可
Ahrefs有料最大級のリンクデータベース、詳細な分析可能
Moz有料ドメインオーソリティ指標、使いやすいUI可能
Semrush有料総合SEOツール、多機能可能
Majestic有料Trust Flow/Citation Flow指標可能

無料で使えるツールも存在しますが、機能や確認できるリンク数に制限があることが多いです。まずは無料ツールやGoogle Search Consoleで基本的な分析を行い、より詳細な調査が必要な場合は有料ツールの導入を検討するとよいでしょう。

ツールを使用する際に注意すべき点として、各ツールのデータは推定値であり、Googleが実際に認識しているリンクとは異なる可能性があることを覚えておいてください。また、ドメインオーソリティやドメインレーティングなどのスコアは各ツール独自の指標であり、Googleのアルゴリズムで使用されているわけではありません。参考情報として活用しつつも、数値に過度に振り回されないようにしましょう。

被リンクを自然に獲得するための施策

理想的な被リンク獲得とは、自然発生的にリンクが集まってくる状態を作り出すことです。そのためには、他者がリンクしたくなるような価値あるコンテンツを提供することが基本となります。検索エンジンのアルゴリズムがどれだけ進化しても、この原則が変わることはありません。

「コンテンツイズキング」という言葉がありますが、これはSEOにおいて今でも有効な原則です。優れたコンテンツは、ソーシャルメディアで共有され、ブログで引用され、ニュースサイトで取り上げられることがあります。こうした自然な露出の一つ一つがリンク獲得のきっかけとなります。実際に、多くの成功しているWebサイトは、リンクを「買う」のではなく「稼ぐ」戦略採用しており、その結果として持続的なSEO効果を得ています。

ただし、良いコンテンツを作れば自動的にリンクが集まるわけではありません。インターネット上には毎日膨大な量のコンテンツが公開されており、その中で自分のコンテンツを目立たせるためには積極的な取り組みが必要です。作成したコンテンツを適切にプロモーションし、ターゲットオーディエンスの目に触れるようにする努力も欠かせません。コンテンツ作成とプロモーションは車の両輪であり、どちらが欠けてもリンク獲得は効率的に進みません。

自然なリンク獲得を成功させるためには、まず自社のターゲットオーディエンスが何を求めているかを深く理解することから始めましょう。彼らが抱える課題、知りたい情報、参考にしたいデータなどを把握し、それに応えるコンテンツを制作することが重要です。ターゲットの期待を超える価値を提供できれば、自然とリンクは集まってきます。

良質なコンテンツ作成がリンク獲得の基盤となる

被リンクを自然に獲得するための最も確実な方法は、人々がリンクしたいと思うコンテンツを作ることです。では、どのようなコンテンツがリンクを引き付けるのでしょうか。重要なのは、単に情報を提供するだけでなく、他のサイトが「この情報源を参照したい」と思うような独自性と価値を持たせることです。

リンクを獲得しやすいコンテンツタイプとして、以下のようなものが挙げられます。

  • オリジナルの調査データやリサーチ結果(業界動向調査、アンケート結果、統計データなど)
  • 詳細なハウツーガイドや包括的な解説記事(特定トピックの「究極のガイド」)
  • 視覚的なコンテンツ(インフォグラフィックス、チャート、図解など)
  • 無料で使えるツール、テンプレート、チェックリストなどの実用的リソース

これらのコンテンツは「リンカブルアセット」と呼ばれ、戦略的に作成することで効率的にリンクを獲得できます。特にオリジナルの調査データやリサーチ結果は強力なリンク磁石となります。他では手に入らない情報は多くのサイトから参照される可能性があります。業界レポート、ユーザー調査、市場分析などを自社で実施し、その結果を公開することで、ニュースサイトやブログから引用されやすくなります。

詳細なハウツーガイドや包括的な解説記事も、リンクを集めやすいコンテンツタイプです。特定のトピックについて網羅的に解説した「究極のガイド」のようなコンテンツは、そのテーマについて書く他のサイトから参考資料としてリンクされやすくなります。たとえば、初心者向けの入門ガイドから上級者向けのテクニックまでを一つの記事でカバーすれば、幅広い読者層から支持を得られるでしょう。

視覚的なコンテンツ、たとえばインフォグラフィックス、チャート、図解なども効果的です。複雑な情報をわかりやすく視覚化したコンテンツは、SNSシェアされやすく、ブログ記事で引用されることも多いです。画像は埋め込みコードを提供することで、他サイトが簡単に使用でき、その際に自動的にリンクが含まれるように設計することもできます。

SNSやPRを活用してコンテンツの認知を広げる

いくら良質なコンテンツを作っても、誰の目にも触れなければリンクは獲得できません。コンテンツを適切にプロモーションし、ターゲットオーディエンスに届ける努力が必要です。

SNSはコンテンツの拡散に非常に効果的なチャネルです。自社のSNSアカウントで新しいコンテンツを告知するだけでなく、業界のインフルエンサーやコミュニティにも積極的に働きかけましょう。ただし、単なる宣伝ではなく、フォロワーにとって価値のある形で情報を提供することが重要です。過度な自己宣伝は逆効果になることもあります。

メールマガジンやニュースレターも、既存の読者に新しいコンテンツを届ける効果的な手段です。定期的に価値ある情報を提供し続けることで、読者との関係を深め、彼らがコンテンツを共有したりリンクしたりする可能性を高めることができます。

プレスリリースやメディアへの情報提供も検討に値します。ニュース性のある情報や業界にとって重要な調査結果がある場合、関連するメディアに積極的にアプローチしましょう。メディアに取り上げられれば、権威あるサイトからのリンクを獲得できるだけでなく、さらなる露出のきっかけにもなります。

ウェビナーやオンラインイベントの開催も、認知拡大とリンク獲得の両方に効果的です。イベントの告知ページが他サイトでシェアされたり、参加者がイベント内容を自身のブログで紹介したりすることで、自然なリンクが生まれることがあります。

コンテンツプロモーションの流れを示すフローチャート

自分で被リンクを増やす際の具体的な方法

自然なリンク獲得を待つだけでなく、能動的にリンクを増やす取り組みも重要です。ただし、ここで紹介する方法はあくまでもGoogleのガイドラインに沿った正当な手法であり、不正なリンク操作とは一線を画すものです。

能動的なリンク獲得活動は「アウトリーチ」と呼ばれることがあります。これは、リンクしてくれそうなサイト運営者に対して、自分のコンテンツを紹介し、リンクを検討してもらうよう依頼する活動です。ただし、押し売りのようなアプローチは逆効果となるため、相手にとってもメリットがある形で提案することが大切です。

リンク獲得活動を行う際には、長期的な視点を持つことが重要です。一回のキャンペーンで大量のリンクを獲得しようとするのではなく、継続的な関係構築を通じて、少しずつ着実にリンクを増やしていく姿勢が求められます。急激なリンク増加は不自然に見える可能性があるため、自然な成長ペースを維持することを心がけましょう。

寄稿記事やゲストポストを活用する方法

他のサイトやメディアに記事を寄稿することは、被リンクを獲得する正当な方法の一つです。自分の専門知識を活かした記事を寄稿し、その記事内や著者プロフィール欄から自サイトへのリンクを得ることができます。

寄稿先を探す際には、自分の専門分野と関連性があり、一定の権威性を持つサイトを選ぶことが重要です。読者層が自サイトのターゲットと重なるサイトであれば、リンクによるSEO効果だけでなく、直接的なトラフィック獲得も期待できます。

ゲストポストの記事は、受け入れ先の読者にとって価値があるものでなければなりません。単にリンクを獲得するためだけの薄い内容では、掲載を断られるか、たとえ掲載されても効果は限定的です。本当に役立つ情報を提供する記事を書くことで、サイト運営者との信頼関係も構築でき、継続的な寄稿の機会につながることもあります。

ただし、ゲストポストを大量に行うことでリンクを稼ごうとする手法は、Googleから問題視される可能性があります。質の低いサイトに手当たり次第寄稿したり、同じ記事を使い回したり、不自然に最適化されたアンカーテキストでリンクを張ったりする行為は避けるべきです。あくまでも自然な形で、価値ある記事を通じてリンクを獲得することを目指しましょう。

業界団体やパートナー企業との連携を活かす

ビジネス上の関係を活用してリンクを獲得することも、正当な方法です。業界団体への加盟、パートナー企業との相互紹介、サプライヤーやディストリビューターとの関係など、既存のビジネスネットワークを通じたリンク獲得を検討してみましょう。

業界団体や商工会議所に加盟している場合、その団体のWebサイトにメンバー企業として紹介され、リンクが張られることがあります。このようなリンクは、業界内での正当なつながりを反映したものであり、検索エンジンからも自然なリンクとして評価されます。

取引先との関係もリンク獲得に活用できます。たとえば、製品やサービスを提供している顧客から推薦の声をもらい、その顧客のサイトから事例紹介としてリンクを得るという形があります。逆に、自社が利用しているサービスやツールの提供企業のサイトで導入事例として紹介してもらうことも考えられます。

共同でイベントを開催したり、コラボレーションコンテンツを作成したりすることも、自然なリンク獲得につながります。パートナー企業と一緒に調査レポートを作成し、双方のサイトで公開すれば、それぞれがお互いのサイトにリンクを張ることは自然な流れです。

このような関係ベースのリンク獲得は、ビジネス上の信頼関係に基づいているため、持続可能で安定したものになります。ただし、リンク獲得だけを目的とした形式的な関係構築は避け、本質的なビジネス価値のある連携を心がけることが大切です。

被リンク対策で避けるべきNG行為

被リンクの重要性を理解するあまり、手段を選ばずにリンクを獲得しようとする誘惑に駆られることがあるかもしれません。しかし、Googleのガイドラインに違反するリンク構築行為は、短期的には効果があるように見えても、長期的には深刻なペナルティにつながる可能性があります

Googleは検索結果の品質を維持するため、不正なリンク操作を検出し対処するアルゴリズムを継続的に改善しています。ペンギンアップデートの導入以降、スパム的なリンク構築手法の多くは効果を失い、むしろマイナスに働くようになりました。アルゴリズムによる自動的なフィルタリングだけでなく、Googleのスパムチームによる手動ペナルティの対象となることもあります。

リスクの高いリンク構築手法を避け、正当な方法でリンクを獲得することが、持続可能なSEO成功への唯一の道です。以下では、特に避けるべき行為について詳しく解説します。

Googleガイドライン違反となるリンク獲得行為

Googleはウェブマスター向けガイドラインで、ペナルティの対象となるリンクスキームの例を明示しています。これらの行為は絶対に避けなければなりません。

Googleはスパムポリシーにおいて、リンクスパムの具体例を明示しています。「PageRankを転送するリンクの売買」「過剰な相互リンク」「自動化されたプログラムを使用したリンク作成」などが違反行為として挙げられています。

  • 有料リンクの購入(金銭やその他の対価を支払ってリンクを得る行為)
  • 過度な相互リンク(「リンクを張るから張り返して」という大規模な交換)
  • 自動化されたプログラムやサービスを使ったリンク作成(リンクファーム、ブログネットワークなど)
  • 低品質なディレクトリサイトやブックマークサイトへの大量登録

有料リンクの購入は、もっとも明確なガイドライン違反の一つです。金銭やその他の対価を支払ってリンクを得る行為は、検索順位を操作する意図が明らかであり、発覚した場合は厳しいペナルティを受けます。リンクを売る側のサイトもペナルティの対象となるため、業界全体として有料リンク市場は縮小しています。ただし、広告目的のリンクは例外であり、適切にnofollow属性やsponsored属性を付けることで、ガイドラインに準拠した形で運用できます。

過度な相互リンクも問題視されます。関連するサイト同士が相互にリンクすること自体は自然ですが、「リンクを張るからリンクを張り返してほしい」という形で大規模に相互リンクを構築することは、リンクスキームとみなされます。

自動化されたプログラムやサービスを使ってリンクを作成することも禁止されています。リンクファーム、ブログネットワーク、ブックマークサイトへの自動投稿など、人工的にリンクを大量生成する手法はすべて違反となります。

低品質なディレクトリサイトやブックマークサイトへの登録も、現在では効果がないばかりか、リスクを伴う行為です。かつてはディレクトリ登録がSEOの定番施策でしたが、現在では質の低いディレクトリからのリンクは無視されるか、マイナス評価の対象となる可能性があります。

ペナルティを受けた場合に起こること

Googleのガイドラインに違反するリンク構築を行った結果、ペナルティを受けるとどうなるのでしょうか。ペナルティには、アルゴリズムによる自動的な影響と、手動ペナルティの二種類があります。

ペナルティの種類適用方法通知影響範囲回復方法
アルゴリズムペナルティ自動的に適用なし部分的〜サイト全体アルゴリズム更新を待つ
手動ペナルティGoogleスパムチームが適用Search Consoleに通知部分的〜サイト全体問題解決後に再審査リクエスト

アルゴリズムによる影響は、Googleの検索アルゴリズムが不自然なリンクパターンを検出した場合に自動的に適用されます。この場合、検索順位が下落したり、特定のキーワードでの表示が制限されたりします。アルゴリズムによる影響は通知なく適用されるため、順位下落の原因がリンクにあるのかどうかを特定することが難しい場合もあります。

手動ペナルティは、Googleのスパムチームがサイトを審査した結果、明らかな違反が確認された場合に適用されます。手動ペナルティを受けると、Search Consoleに通知が届きます。手動ペナルティの影響は深刻で、サイト全体または特定のページが検索結果から除外される可能性があります。

ペナルティからの回復は可能ですが、時間と労力を要します。問題のあるリンクを特定し、削除を依頼するか否認ツールで処理し、Googleに再審査を申請する必要があります。この過程には数週間から数ヶ月かかることもあり、その間はビジネスに大きな影響が及びます。

ペナルティを受けてから対処するよりも、最初から正当な方法でリンクを構築することがはるかに効率的です。リスクの高い手法に手を出す誘惑に負けず、長期的な視点でSEO戦略を構築することが重要です。

SEO専門家
柏崎剛
柏崎剛
私は27年間Web制作に携わる中で、ペナルティを受けて相談に来られる企業を数多く見てきました。そのほとんどが「効果がある」と聞いてリンク購入に手を出したケースです。回復には早くて3ヶ月、長いと1年以上かかることもあります。失われた売上とリカバリーにかかるコストを考えれば、最初から正攻法で進めた方がはるかに経済的です。「急がば回れ」という言葉は、被リンク対策にこそ当てはまる教訓だと実感しています。

被リンクがマイナスの影響を与えるケース

被リンクは通常プラスの効果をもたらしますが、場合によってはマイナスに働くこともあります。この点を理解しておくことは、健全なリンクプロファイルを維持するために非常に重要です。

マイナスの影響をもたらす被リンクとは、主にスパムサイトや低品質なサイトからのリンクです。これらのリンクが存在すると、検索エンジンから「このサイトは怪しいサイトと関連がある」と判断される可能性があります。また、競合他社が意図的にスパムリンクを送り付ける「ネガティブSEO」攻撃の対象となることもあります。

ただし、Googleはこのような悪意あるリンク攻撃を考慮しており、明らかに操作不能な外部からのリンクについては、自動的に無視するアルゴリズムを持っているとされています。それでも、大量の低品質リンクが存在する場合は、念のため否認ツールで対処することが推奨されます。

スパムリンクの特徴と見分け方

スパムリンクとは、検索順位を操作する目的で人工的に作成された低品質なリンクのことです。これらのリンクを見分けるポイントをいくつか紹介します。

まず、リンク元サイトの品質を確認しましょう。コンテンツがほとんどない、または自動生成されたように見えるサイトからのリンクは要注意です。同様に、サイト全体がリンク集のようになっているサイト、さまざまな無関係なトピックへのリンクが無秩序に並んでいるサイトなども、スパムサイトの可能性があります。

リンク元のドメイン名も手がかりになります。意味不明な文字列のドメイン、過度にキーワードを詰め込んだドメイン、無料のサブドメインサービスを利用したサイトなどからのリンクは、スパムの可能性が高いです。

アンカーテキストにも注目してください。特定の商用キーワードを含むアンカーテキストが不自然に多い場合、それらのリンクは人工的に作成された可能性があります。自然なリンクであれば、アンカーテキストはブランド名、URL、「こちら」のような汎用的な言葉、文章の一部など、多様なバリエーションがあるはずです。

リンクの増加パターンも確認しましょう。短期間に急激にリンクが増えた場合、特にそれが低品質なサイトからの場合は、スパム攻撃を受けている可能性があります。Search Consoleやサードパーティツールで定期的にリンクの推移をモニタリングし、異常があればすぐに対処できるようにしておくことが大切です。

ネガティブSEOへの対処方法

ネガティブSEOとは、競合他社のサイトに対して意図的にスパムリンクを送り付けるなどして、そのサイトの検索順位を下げようとする悪質な攻撃です。このような攻撃を受けた場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

まず、落ち着いて状況を把握することが重要です。Googleは、明らかにサイト運営者の制御外にあるスパムリンクについては、自動的に無視する能力を持っていると述べています。つまり、競合からの攻撃リンクが必ずしもペナルティにつながるわけではありません。

しかし、念のため対策を講じることは賢明です。Search Consoleやサードパーティツールで新しく発生した被リンクを定期的にチェックし、明らかにスパムと思われるリンクを特定したら、Googleの否認ツールを使って処理することができます。否認ツールについては次のセクションで詳しく解説します。

大量のスパムリンク攻撃を受けた場合は、証拠を保存しておくことも重要です。攻撃のパターン、リンク元のリスト、発生時期などを記録しておけば、万が一ペナルティを受けた場合の再審査リクエスト時に役立ちます。

ネガティブSEOを完全に防ぐことは難しいですが、日頃から健全なリンクプロファイルを維持し、定期的なモニタリングを行うことで、影響を最小限に抑えることができます。また、自サイトの権威性が高ければ高いほど、スパムリンクの影響を受けにくくなると言われています。良質なコンテンツを作り続け、正当な方法でリンクを獲得していくことが、最良の防御策となるのです。

低品質な被リンクの否認方法と注意点

自サイトに悪影響を与える可能性のある低品質なリンクを発見した場合、Googleの否認ツールを使って、それらのリンクを評価対象から除外するよう依頼することができます。否認ツールは強力な機能ですが、使い方を誤ると逆効果になる可能性があるため、慎重に運用する必要があります

否認ツールを使用する前に、まずはリンク元サイトに直接連絡してリンクの削除を依頼することが推奨されます。すべてのケースで削除に応じてもらえるわけではありませんが、可能な限り実際のリンク削除を試みた上で、それでも残るリンクについて否認ツールを使用するというのが正しい順序です。

Googleは否認ツールについて「高度な機能であり、慎重に使用する必要があります」と公式に説明しています。また「ほとんどのサイトでは、このツールを使用する必要はありません。Googleは通常、どのリンクを信頼すべきかを判断できる」とも述べています。

否認ツールはSearch Console内から利用できます。否認したいリンクのリストをテキストファイル形式で作成し、アップロードすることで、Googleにそれらのリンクを無視するよう依頼できます。ただし、否認の効果が反映されるまでには時間がかかり、通常は数週間から数ヶ月を要します。

否認ツールの正しい使い方

否認ツールを使用する際の手順と注意点について詳しく解説します。まず、否認するリンクのリストを作成する必要があります。Search Consoleやサードパーティツールで被リンクデータをエクスポートし、その中から否認すべきリンクを特定します。

否認すべきリンクを特定する際は、慎重に判断してください。すべての低品質に見えるリンクが有害というわけではありません。Googleはほとんどの場合、価値のないリンクを自動的に無視できるため、明らかにスパムであるリンクや、過去のリンク購入などガイドライン違反に関連するリンクに絞って否認することが推奨されます。

否認ツールの使用手順を示すステップ図

否認リストはテキストファイル形式で作成します。各行にURLまたはドメインを記載し、ドメイン全体を否認する場合は「domain:」というプレフィックスを付けます。コメント行は「#」で始めます。ファイルはUTF-8またはASCII形式で保存する必要があります。

作成したファイルをSearch Consoleの否認ツールページからアップロードします。一度アップロードすると、以前のリストは上書きされるため、追加で否認したいリンクがある場合は、既存のリストに追加した新しいファイルをアップロードする必要があります。

否認の効果はすぐには現れません。Googleのクローラーが否認リストを処理し、再度リンク元ページをクロールするまでには時間がかかります。効果が現れるまで数週間から数ヶ月は様子を見る必要があるでしょう。

否認すべきリンクの見極め方

どのリンクを否認すべきかの判断は、SEOにおいてもっとも難しい作業の一つです。誤って価値のあるリンクを否認してしまうと、SEOパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。以下のポイントを参考に、慎重に判断してください。

手動ペナルティの通知をSearch Consoleで受けている場合は、そのペナルティに関連すると思われるリンクを優先的に否認します。通知に具体的なURLやパターンが示されていれば、それを手がかりにリンクを特定できます。

過去に自社で購入したリンク、依頼して設置してもらったリンクなど、ガイドライン違反の可能性があるリンクは否認の対象となります。このようなリンクは自社でコントロールできるものなので、まずはリンク元に削除を依頼し、それができない場合に否認します。

明らかなスパムサイトからのリンクも否認を検討しますが、大量のスパムリンクすべてを否認する必要があるかどうかは議論があります。Googleはほとんどのスパムリンクを自動的に無視できるとしているため、明らかに問題のあるものに絞って否認するのが効率的です。

否認すべきかどうか判断に迷う場合は、否認しないという選択肢も検討してください。不確かなリンクを大量に否認することで、知らないうちに価値あるリンクまで否認してしまうリスクがあります。疑わしきは罰せずの精神で、明らかに問題があると確信できるリンクのみを否認対象とすることをおすすめします。

被リンク戦略を長期的に成功させるポイント

被リンク対策は一度やって終わりではなく、継続的に取り組むべき長期的な活動です。持続可能なリンク獲得戦略を構築し、時間をかけてリンクプロファイルを育てていくことが、安定したSEO成果につながります。

長期的な成功のためには、短期的な成果を求めすぎないことが重要です。被リンクの効果は徐々に蓄積されていくものであり、今日獲得したリンクが明日すぐに順位上昇につながるとは限りません。地道なコンテンツ作成とプロモーション活動を継続することで、時間の経過とともにリンクプロファイルが強化されていきます。

また、検索アルゴリズムは常に進化しているため、かつて効果があった手法が将来も有効とは限りません。アルゴリズムの変化に一喜一憂するのではなく、「ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作り、自然にリンクを獲得する」という原則に立ち返ることが、長期的に見てもっとも安全で効果的なアプローチです。

継続的なモニタリングと改善の重要性

被リンク戦略を成功させるためには、定期的なモニタリングと分析が欠かせません。自サイトのリンクプロファイルがどのように変化しているかを把握し、問題があれば早期に対処することが重要です。

月に一度程度、Search Consoleやサードパーティツールで被リンクデータを確認する習慣をつけましょう。新しく獲得したリンク、失われたリンク、リンク元の分布、アンカーテキストの傾向などをチェックします。急激な変化や不自然なパターンがあれば、その原因を調査します。

競合サイトの動向も把握しておくと参考になります。競合がどのようなサイトからリンクを獲得しているかを分析することで、自サイトが狙えるリンク獲得機会を発見できることがあります。また、業界全体のリンク動向を理解することで、自サイトのポジションを客観的に評価できます。

定期的な分析を通じて、どのようなコンテンツやプロモーション活動がリンク獲得に効果的だったかを振り返ることも大切です。成功パターンを特定し、それを繰り返し適用することで、効率的なリンク獲得が可能になります。逆に、効果が薄かった施策については改善点を検討し、次回に活かしましょう。

リンク獲得目標を設定することも有効です。ただし、数値目標にこだわりすぎると、質を犠牲にして数を追う危険があります。「月に何本のリンクを獲得する」という量的目標よりも、「関連性の高い質の良いサイトからのリンクを増やす」という質的目標を設定することをおすすめします。

まとめ

被リンクは、SEOにおいて依然として重要な役割を果たしている要素の一つです。他のサイトから自サイトへのリンクは、コンテンツの価値を証明する推薦状のような存在であり、検索エンジンはそれを評価指標の一つとして活用しています。

この記事では、被リンクの基本概念から始まり、その重要性、種類と特徴、良質なリンクの条件、調べ方と分析方法、獲得施策、避けるべきNG行為、マイナス影響への対処、否認方法、そして長期的な戦略まで、幅広いトピックを解説してきました。

被リンク対策を成功させるための核心は、「ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作り、自然にリンクを獲得する」という原則に尽きます。近道を求めて不正な手法に手を出せば、一時的な成果は得られるかもしれませんが、長期的には必ず代償を払うことになります。

コンテンツの質を高め、適切なプロモーションを行い、業界内での信頼関係を構築しながら、着実にリンクプロファイルを育てていくことが、持続可能なSEO成功への道です。被リンク対策には時間と労力がかかりますが、正しい方法で取り組めば、確実に成果として返ってきます。

今日から、自サイトの被リンク状況を確認し、できることから始めてみてください。小さな一歩が、将来の大きな成果につながります。

独自調査と集計結果

あなたのサイトで被リンクを増やすために行っている方法はいくつありますか?

よくある質問

柏崎 剛

SEO Professional

柏崎 剛 (かしわざき つよし)

SEO対策研究室

SEO対策研究室の室長、株式会社コンテンシャル代表取締役を務める。長年WEB業界に携わった経験をもとに、SEO対策とAI活用を具体的かつ実践的に解説。SEOの技術的な部分だけでなく、コンテンツ戦略、内部設計、ページ速度の改善など、広く現場で活用できるノウハウを提供。実際の検証データや豊富な成功事例失敗談も交えながら、すぐに役立つ施策をお伝えします。

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