【要注意】意味のないSEO対策に時間を費やしていませんか？

自分でできると思ってやっている施策こそ「時代遅れ」かもしれない…。

SEO Professional

柏崎 剛 (かしわざき つよし)

SEO対策研究室の室長、株式会社コンテンシャルの代表取締役を務める。長年WEB業界に携わった経験をもとに、SEO対策とAI活用を具体的かつ実践的に解説。SEOの技術的な部分だけでなく、コンテンツ戦略、内部設計、ページ速度の改善など、広く現場で活用できるノウハウを提供。実際の検証データや豊富な成功事例・失敗談も交えながら、すぐに役立つ施策をお伝えします。

執筆者

「SEO対策＝正解がある」と思い込んでいないか？

SEOという言葉には、どこか魔法のような期待感がつきまといます。
「検索順位さえ上がればアクセスも売上もついてくる」「自分でできる範囲でやっておけば効果は出るはず」
そんな思い込みのもとに、気づかないうちに意味のないSEO対策に時間やリソースを割いてしまっているケースが後を絶ちません。

一見効果がありそうに見えても、検索エンジンの評価ロジックに対しては何の影響も与えていなかったり、むしろ逆効果になっているような行為が多く存在します。
本記事では、現場でよく見かける「おかしいSEO対策」「オワコン化した手法」を例に挙げながら、今何を捨てるべきかを整理していきます。

こういうSEO対策、まだやっていませんか？

SEOに取り組む中で、「誰かがやっていたから」「昔は効果があったから」という理由だけで続けてしまっている対策が数多くあります。
ここでは、実際に検索順位に貢献しない施策の特徴を解説します。

順位チェックツールで一喜一憂して終わっている

キーワード順位を毎日記録していても、それはあくまで「観測」でしかありません。
何がその順位変動に影響を与えたのか、因果を読み解けないまま数字を追いかけるだけでは、何も改善につながらないのです。
順位を「見る」だけの作業が日課になっているなら、それは無意味です。

タイトルにだけキーワードを詰め込みすぎる

検索意図を無視して、タイトルタグにキーワードを大量に並べているページは現在の検索アルゴリズムにおいて完全に時代遅れです。

例：ダイエットサプリ 安い 効果 人気 比較 ランキング おすすめ 市販

このようなタイトルは可読性が悪く、ユーザーからも「うざい」と感じられる可能性が高くなります。
検索エンジンにとっても「内容を整理できていないページ」と判断され、評価の対象になりません。

alt属性に全部のキーワードを埋め込んでいる

画像SEOとして「alt属性にキーワードを入れるとよい」とされていた時期はあります。
しかし、現在では意味のないキーワードを埋め込んでも評価に結びつくことはありません。

たとえば、何の脈絡もない画像に対して以下のようなaltを入れているケースは、完全におかしいSEO対策といえます。

alt="SEO対策 効果的 方法 検索エンジン 順位アップ"

alt属性は画像の内容を説明するためのものです。ユーザーが音声ブラウザを使用した場合にも、正確な文脈が伝わることを目的としています。

意味もなく「内部リンクをたくさん張ればいい」と思っている

内部リンクの構造が正しく整理されていれば問題ありませんが、とにかく関連性のない記事同士を相互リンクさせる行為は、もはや評価対象にはなりません。
むしろ、ユーザーが遷移先で混乱した場合、直帰率や滞在時間が悪化し、評価を下げる原因となります。

サイドバーやフッターにキーワードを羅列している

これも「昔ながらのSEO」ですが、現在の検索エンジンはこのようなテクニックをスパム的とみなす傾向にあります。
キーワードリストやリンク集をベタ貼りしている構成は、UX（ユーザー体験）の観点からもうざい設計といえます。

「自分でできるSEO」が時代遅れになる背景とは？

かつては、個人レベルでもある程度のSEO施策が機能していました。
しかし、以下のような理由により、「とりあえず自分でやっておけばなんとかなる」という考え方は通用しなくなっています。

• 検索アルゴリズムが大規模に進化し、技術的解析が必要になった
• コンテンツの質が上がり、表面的な装飾や構成では差がつかない
• モバイルや構造化データなど、周辺領域の知識が必須になった
• 検索意図と文脈を正確に理解する能力が求められている

つまり、表面的な操作ではなく、設計力・理解力・技術力をベースにしたSEOでなければ、評価されない時代に入っているのです。

オワコン化したSEO対策の代表例をまとめておく

以下はすでに検索エンジンから評価されていない、もしくは逆効果となっているSEO施策の代表例です。

施策内容	なぜオワコンなのか
キーワード詰め込みのタイトル	意図が伝わらずクリック率が下がる。スパム的と判定される可能性
意図のないalt属性	内容と無関係な場合、逆に評価が下がる
リンクを大量に張るだけの内部構造	UXを損なうと判断され、滞在時間や導線が悪化する
同義語の羅列ページ（LSI的誤解）	意味が通らないコンテンツはE-E-A-Tの観点で低評価
量産型テンプレート記事	独自性・一次情報がなければ、もはや評価対象にならない

本質から外れたSEOは「うざいだけ」で終わる

SEOに取り組むのであれば、検索ユーザーの期待にどう応えるかという基本に立ち返ることが必要です。
評価されるコンテンツとは、以下のような要素を持ち合わせています。

• そのテーマに対して、一次情報や具体例がある
• 検索者の疑問に自然な文脈で答えている
• 専門性や実体験に基づいた情報が記載されている
• 無理にキーワードを詰め込まず、読みやすさを優先している

つまり、「検索結果で目立たせようとする工夫」ではなく、「読者にとって必要な情報を正しく届ける工夫」が、現在のSEOにおける正解です。

まとめ

意味のないSEOは「過去の遺物」であり、時として今後の足かせになります。

今なお残っている「とりあえず施策」や「形式だけの対策」は、すでに検索エンジンの進化によって淘汰されています。自分でできることを増やすよりも、まずは自分がやっていることの中に意味のないものがないかをチェックすることが先決です。

表面的なテクニックよりも、本質的な価値をどう作り出すかという視点を持ち、検索意図に誠実に応えるコンテンツ作成を進めることが、最終的に検索評価の上昇につながります。

📕「SEOってもうオワコンなんじゃない？」って本当？生成AIが出てきたし

📖確かに、ChatGPTなどの生成AIが一般化したことで「もうGoogleで検索しなくてもいい」と感じる人が増えたのは事実です。とくにHowTo系や定型情報の取得ではAIが代替手段になりつつあります。しかし現状、AIの回答も検索エンジン由来の情報に依存しており、一次情報や専門性の高い比較・レビュー・ローカル検索など、SEO経由の集客ニーズは依然として根強く残っています。むしろAIが参照する価値のあるWebページを作れるかどうかが今後の焦点です。

📕SEOってうざいくらい対策されてて、意味ない気がするんだけど？

📖検索結果にSEO目的の記事があふれていることに嫌気がさす人もいますが、それは一部の過剰最適化されたコンテンツの問題です。質の高い情報がしっかり評価されるようGoogleのアルゴリズムも進化しています。むしろ、検索者の疑問に真正面から応えるコンテンツは、今でも十分に上位表示される余地があります。「おかしい」と感じる検索結果があるなら、それはアルゴリズムの隙を突いた一時的なものでしかありません。

📖基本的なSEO対策は、誰でも自分で実践可能です。たとえば、検索意図を意識したコンテンツ設計や、読みやすい文章構成、モバイル対応、ページ表示速度の改善などは、専門用語を知らなくても取り組めます。確かに競合性の高いキーワードで上位を狙うには高度な戦略も必要ですが、情報提供を軸にした自然な運用なら、個人でも十分戦える土壌はあります。