LLMs.txtとは?

LLMs.txtとは、Webサイトの運営者がAIやLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)によるコンテンツ利用を適切に管理・制御するために作成するテキストファイルです。AIが広く普及した現代において、新しい形式の管理方法として注目され、robots.txtやsitemap.xmlと並んで重要な役割を果たすようになっています。AI技術の発展に伴い、サイト管理者が望む範囲内でコンテンツをAIエージェントに提供する必要性が高まったことから登場しました。
LLMs.txtとは
LLMs.txtは、AIやLLMエージェントによってサイトのコンテンツがどの範囲まで利用可能かを記述するファイルです。具体的には、Webサイトのルートディレクトリに配置され(例:https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/llms.txt)、AIによるアクセス制限や許可を詳細に記載します。サイト運営者がAIエージェントに対し、コンテンツの許諾範囲を明示することで、不要な情報の誤用や無断使用を防ぐことが可能となります。
記述方法と具体例
LLMs.txtはシンプルなtxt形式で記述され、内容としてはAIエージェントの指定とアクセス範囲の制御が中心です。一般的な記述方法の例を以下に示します。
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**ファイル生成日時**: 2025年4月11日 12:00 PM
**ファイル種別**: 概要版 (llms.txt)
> 各コンテンツのタイトルとリンクのリストです。
## コンテンツリスト
以下に、指定された投稿タイプごとのコンテンツリストを示します。(各タイプ最大 1000 件、新しい順)
- [サブディレクトリとは?サブドメインとの違いやSEO効果と作るコツとタイミングを解説](https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/blog/subdirectory/)
- [SEOにおけるエンティティとは?なぜ重要視されているのかを解説!](https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/blog/entity/)
- [パンくずリストとは?設置おけるSEO効果や作り方、種類を解説!](https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/blog/breadcrumbs/)
- [再検索キーワードとは?SEOで記事に活かす方法とツールを紹介](https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/blog/re-search-keyword/)
- [被リンクとは?SEOに効果的な被リンクの増やし方のコツやおすすめチェックツールを紹介!](https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/blog/backlink-seo/)
- [ドメインとは?種類や決め方のコツを丁寧に解説!](https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/blog/what-is-a-domain/)
- [titleタグ(タイトルタグ)とは?SEO効果を高める最適な書き方を徹底解説](https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/blog/title-tag/)
- [AVIFとは?次世代画像フォーマットの特徴・圧縮率から変換ツールまで徹底解説](https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/blog/avif/)
- [広告SEOとは?Googleエコシステムへの参加が検索順位に与える新たな可能性](https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/blog/ad-seo/)
- [発リンクとは?SEO効果や設置時のポイント、被リンクとの違いまでわかりやすく解説](https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/blog/outgoing-links/)
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# LLMサイト設定(YAMLフッター)
## コンテンツライセンス設定
license:
allow-ai-training: true # コンテンツのAI学習利用許可
allow-ai-commercial-use: true # AI経由の商用利用許可
## AIクローラーのアクセス頻度制限
rate-limit:
requests-per-second: 2 # 秒間リクエスト数
requests-per-minute: 120 # 分間リクエスト数
## 正規ドメイン指定
canonical-url: https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/ # AI引用時の正しいドメイン
# エラー時のリトライポリシー
retry-policy:
retry: true
max-retries: 2
retry-after-seconds: 30
status-codes-no-retry: # リトライしないHTTPステータスコード
- 400
- 401
- 403
- 404
# AIクロールから除外するパス
disallow:
- /wp-admin/
- /wp-login.php
- /wp-includes/
- /trackback/
# サイトマップURL指定
sitemap: https://www.tsuyoshikashiwazaki.jp/sitemap.xml # クロール促進用サイトマップ
サイト運営者は、この基本形式を参考にしながら、自身のサイト構造や提供したいコンテンツの種類に応じてカスタマイズできます。
導入のメリット
LLMs.txtを導入することにより、サイト管理者はコンテンツがAIに無断利用されることを防ぎ、コンテンツ利用の透明性を確保できます。また、AIエージェントが適切に許可された範囲で情報を収集できるため、サイトの信頼性が向上し、質の高い情報提供が可能となります。さらに、AIによる正確な情報引用が増えることにより、間接的なSEO効果(例えば、質の良いトラフィックやリンクの獲得など)を期待できます。
llms.txtは本当に使われ始めたのか?
以下のように、X(旧Twitter)でKlaas(@forgebitz)氏が「ChatGPTがllms.txtを使い始めているようだ」と投稿し、話題を呼んでいます。
llms.txt files starting to get used by chatgpt it seems pic.twitter.com/M17Ec4e3Vd
— Klaas (@forgebitz) October 1, 2025
この投稿に添付された画像には、ChatGPTが「Checking //llms.txt and related blog articles」と表示している様子があり、まるでサイト側で設置したllms.txt
を実際に参照しているかのように見えます。
コミュニティでは「これが標準化につながるのではないか」という期待と、「現状ではまだテスト段階に過ぎないのではないか」という懐疑的な意見が入り混じっています。もし本当にChatGPTがllms.txtを解釈するようになれば、SEOにおけるrobots.txt
のように、AIに対する新しい情報利用ルールが形成される可能性があります。ただし現段階では、公式仕様やガイドラインは存在せず、動向を注視する段階にあるといえるでしょう。
Googleも見ている?
Crystal Carter氏はXで「Googleがllms.txtをクロールし、実際にインデックスしている」と報告しています。
Y'all 📢 Google CRAWLS and INDEXES llms.txt and I have the receipts. 🧾
🔎 I surfaced Google indexing llms.txt files from Nvidia, Perplexity, Klarna, and Keyword Insights.
📰In some cases indexed pages were showing snippets on the SERP that were from all the way in the middle… pic.twitter.com/FDw9tvCshi
— Crystal Carter (she/her) (@CrystalontheWeb) October 1, 2025
実際に「site:*/llms.txt」で検索すると3万件以上がヒットしており、Nvidia、Perplexity、Klarnaなど大手サービスのllms.txt
が検索結果に表示されます。さらに一部の結果では、ページの途中にあるテキストがスニペット化されていることから、Googleが通常のページと同じようにクロールし、コンテンツを解析していることが伺えます。
また、テキストの完全一致検索でもllms.txt
ファイル自体が検索結果に現れ、llms-full.txt
が通常ページと並んで一般的な検索クエリにランクインする事例も確認されています。これは、Googleが単に存在を認識しているだけでなく、内容をインデックス対象として扱っていることを意味します。
もっとも、現時点ではrobots.txt
のような公式仕様としてGoogleが従っているわけではありません。llms.txt
はまだ提案段階の仕組みにすぎず、SEO評価や検索順位に直結するものではないでしょう。ただし、検索エンジンが既にクロール・インデックスしている事実を踏まえると、将来的にAI時代の新しいシグナルとして発展していく可能性は十分に考えられます。
導入時の注意事項
LLMs.txtを適切に活用するには、定期的な内容確認と更新が必要です。新しいコンテンツやページを追加した際には、LLMs.txtの内容を適切に更新することが推奨されます。また、外部サービス(例えばAWSなど)との連携時には、それらのサービスがLLMs.txtに対応しているか確認する必要があります。特にサイトが多様なコンテンツを持っている場合は、詳細設定が可能なllms-full.txtを活用することも検討すべきです。
関連するファイル
LLMs.txtは、従来からWebサイト管理に利用されているrobots.txtやsitemap.xmlと併用することで、Webサイトの管理がより効果的になります。robots.txtは検索エンジン向けのクロール制御を、sitemap.xmlはサイト構造やページ情報を検索エンジンに知らせる役割を担っています。それらと併用することで、サイト運営者はAI時代に適した包括的なWebサイト管理が可能になります。
私が開発した「llms.txt」自動生成プラグイン
検索エンジンのクローリングやAI時代の情報整理を考えるうえで、llms.txtの設置はこれからのSEOにおいて大切な要素になっていくと考えています。ただし、従来のrobots.txtのように簡単にファイルを用意できるものではなく、手作業で管理するのはなかなか面倒です。
そこで私がWordPress向けに、llms.txtを自動で生成できるプラグインを開発しました。リポジトリはGitHubで公開しているので、自由にダウンロードして使っていただけます。インストールするだけで、自分のサイトに適したllms.txtを出力できる仕組みになっており、更新の手間も大きく削減できます。
まとめ
LLMs.txtはAI技術が進化する現代において、Webサイトの管理方法に新たな選択肢を提供するファイルです。コンテンツの利用範囲を明確にすることで、AIエージェントによる情報活用を適切に管理し、サイト運営におけるリスク軽減や信頼性向上を図ることができます。今後のWeb運営において、その役割はさらに広がっていくことが予想されます。
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